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【再認識】紙の本の良さを知る

話題になっている本で『世界でいちばん透きとおった物語』がありますよね。知り合いからも勧められているため、電子書籍となったら読もうかなと考えていました。そんな話をこの前家族としていた時に、文庫本を持っているということだったので借りて読んでみました。

・久しぶりに推理小説を読んだ

『世界でいちばん透きとおった物語』はジャンルは推理小説です。内容は父親の遺稿を探す物語で、生前に父親と関係のあった女性を訪ねて遺稿がどこにあるのか、どのような内容の物語を書いていたのかを探る話ですね。登場人物のキャラクターが魅力的で、どんどん読み進められます。私は特に編集者の霧子さんが好きでしたね。霧子さんが登場すると何だか嬉しくなっていました。

私自身は久しぶりに推理小説を読んだため、改めて推理小説の面白さに浸っていました。また、最近は電子書籍で本を読むことが増えたため、紙で読む小説は良いなと思ったりもしていました。

・紙の文庫本あるある

紙の文庫本で読んでいると、小説の内容とは別で『もう半分を過ぎたから、そろそろ物語が動き出すな』とか『もうラストになるな』とか、開いている文庫本を見て思ってしまうんですよね。小説の内容からそういったことを読み取りたいんですけど、いかんせん目に見えてしまう情報のために避けられなくてもどかしく感じます。

ただ、この小説はページ数も少ないため、あまりそういったことは感じませんでした。もしかしたら杉井光さんの作品を初めて読んだためかもしれませんが。

・作者の癖?

あと感じたことと言えば、小説を読んでいる最中に「作者の癖」を強く感じました。私は好きな小説家を重点的に読んでいくため、たまに初めて読む小説家の作品を読むと『台詞回しに癖があるな』とか『展開のつなぎ方が面白いな』などと思うことがあります。

今回の作品も同じく思ったのですが、読んでいる最中にかなりそういった部分を確認しました。

普段であれば、癖が強いと読みにくくなってしまうのですが、この作品はそんな事もなく、何ならとても読みやすかったです。

・読みやすい小説

そう、この小説はとても読みやすかったです。題材が良いとか、推理小説が好きとかそういうのは関係なく。ページ数は多くないですが、読み切った時に訪れる達成感は良いものでした。

紙の本から離れ、電子書籍と仲良くなってしまった方にぜひ読んで頂きたい。紙の本って懐かしいな、良いものだなと思える作品だと思います。



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