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#36 基本的アメリカツアー事情

人物、バンド名等説明
・ クレイグ
:WORKD BURNS TO DEATHのベーシストで、オースティンでは毎回泊めてくれた友人。身長2mほどのホラーマニア。現在はPallbearer pressというホラー系衣料品ブランドをやっている。
・ ティミー:CHAOS IN TEJASの総合オーガナイザー。
・ ビリー:TRAGEDYのベースボーカル。PARTNERS IN CRIMEというレコードレーベルも運営。
・ ポール:TRAGEDYのドラムで、トッドの弟。CRIMINAL DAMAGEではギターボーカルを担当。
・ パコ:イギリスに住みレコードレーベルをやっているスペイン人。このツアーでは主に経理担当で「パコバンク(パコ銀行)」と自ら言っていた。ちなみにスタッフだが運転はしない。
・ キャンプ用のマットレス:テントで寝るときに敷布団代わりに敷くウレタン製のマット。後に空気を入れるタイプに進化し持参した、ツアーの必須アイテム。

#36 基本的アメリカツアー事情

「CHAOS IN TEJAS」の会場EMO’Sのある場所は、昼間は何てことのない普通のアメリカの地域なのだが、夜には柄の悪いアフリカ系アメリカ人だらけになり、非常に危険な街になる。
 テキサス州はアメリカの中でもちょっと違った地域で、ニューヨークからきた人間が「テキサスに来たら銃を撃ちに行かなきゃな」というぐらい、銃が日常に密接している街でもある
 他の街でも銃はあるのだが、テキサスはより身近に銃を感じる地域ではあった。実際その後のツアーで何度も泊めてもらう、WORLD BURNS TO DEATHのベーシストであるクレイグの家には、何丁もライフルがあった。銃の所持率は高い街だろうと思う。 
 BASTARDが出演した「CHAOS IN TEJAS」のときには、みんなで銃を撃ちに行ったようだが、俺個人は何度もテキサスを訪れているものの、銃を撃ちに行ったことはない。観光名物かと思うぐらい、テキサスに行くとみんな銃を撃ちにいく。

CHAOS IN TEJASのWARHEAD

 BASATARDが「CHAOS IN TEJAS」に出演した2010年には、会場の周りで暴動が起きていて、その様子は自著「ISHIYA私観 ジャパニーズ・ハードコア30年史」(株式会社blueprint)と、Note連載「ISHIYA私観 平成ハードコア史」第一章第二章第三章第四章に書いているが、正直に言って夜間外に出るのは緊張する街である。

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30年以上に渡るバンド活動とモヒカンの髪型も今年で35年目。音楽での表現以外に、日本や海外、様々な場所での演奏経験や、10代から社会をドロップアウトした視点の文章を雑誌やWEBで執筆中。興味があれば是非サポートを!