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#49 メルボルン〜オーストラリア最大のPUNKシーン

人物、バンド名等説明
・ウラン埋蔵国
:オーストラリアは2021年のウラン資源埋蔵量が世界一。豊富なウラン資源に恵まれ、自国の用以外に輸出に向ける余力のある国は、カナダ,オーストラリア,南アフリカ共和国、その他のアフリカ諸国等がある。中でも,オーストラリアはここ数年脚光をあびている。
・グレン:UNKNOWN TO GODのドラムで気が優しい巨漢の友人。2020年没。

#49 メルボルン〜オーストラリア最大のPUNKシーン

 オーストラリアでライブをやっている最中にも、俺の拙い英語で、必ずメッセージを伝えるようにした。
 ツアーを行った2014年の日本は、まだまだ震災の爪痕は色濃く残っており、放射能被害に至っては新事実やその実態が次々と判明していた。2012年末に政権の座に返り咲いた自民党の政策によって放射能被害は拡大する一方であった。子どももいるために放射能被害に対して敏感にもなっていて、憤りを感じていた。
 世界最大のウラン埋蔵国で、世界でもトップクラスのウラン生産・輸出を行うオーストラリアの観客に「ウランの輸出を止めるように何とかしないか?」といったMCに対して笑う客もいた。
 しかし、「笑っている場合じゃねぇんだ!」と真剣に怒り、日本の放射能汚染の現状を伝え「ウランの輸出を止めるようにオーストラリアPUNKSは闘ってくれ!」と言うことで理解してくれる場面が多くあった。MCによって、オーストラリアがウラン生産国であることに気づく客もいたようで、同意するような言葉が客席から飛んできたこともあった。
 さらにウラン埋蔵量や生産量の事実を知っても、これまで深く考えずにいた人々に、日本の放射能被害を伝えたことで、改めて考えてくれた客もいた。こうした俺たちのライブによって、オーストラリアでも日本の現状を伝えるという最低限のことができていればよいのだが。

シドニーでのライブ前。YOUとISHIYA

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30年以上に渡るバンド活動とモヒカンの髪型も今年で35年目。音楽での表現以外に、日本や海外、様々な場所での演奏経験や、10代から社会をドロップアウトした視点の文章を雑誌やWEBで執筆中。興味があれば是非サポートを!