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京のヨモヤマ〔肆〕京言葉

京都に住む人以外が抱く、京言葉のイメージって、どうしても「なになにドス」っていう〝ドス言葉〟が強いんじゃないかなぁ。
でも実際16年前から、京都で暮らし始めて分かったんやけど、そんな言葉を使う人は「めったにオラヘン!!」と、言うことです。

〝ドス言葉〟って、老舗の女将か、舞妓はんや芸妓はんなど、京文化と伝統を継承される、スペシャリストな方が使うくらいで、祇園や上七軒などに住んでない限り、まず、一般ピープルが日々の生活で、聞くことはありません。キッパリ。(><)

極まれに、宴席で祝舞いがある時は、後で舞妓はんが各テーブルに回って、お酌や写真撮影につきあってくれはるんやけどそんな時、
「お兄さん、お酒いかがドス?」な~んて、小さな白い手に徳利を持って、ちょっと小首を傾げながら、ニコッとされた時ーーー!!

“アァ~、京都だ、これが、これが、僕の知ってる、京都だぁーー”
と、自分の心のイメージギャップが満たされるのを、昔は感じてました。

まぁ、そんくらい普段は〝ドス言葉〟との遭遇はないのです。ハイ^^
※遭遇って?、舞子さんとUFOを一緒にすなぁ~(`Δ´)


それより最初に戸惑ったのは、普段使いの京言葉が、思った以上に言葉の響きがキツク、また意味不明(?0?)が多かったことです。

って、言うのも、
東京では、語尾に“ナァ、ナァ”ってつけるのは、どちらかと言うと男言葉で、女性は“ネェ、ネェ”です。
でも、京都では、女性が語尾に“ナァ、ナァ”を使います。
(地域にもよるんかなぁ?上京区辺りは、よう聞くけど)

勿論それは、ごく親密な(いわゆる気の置けない仲)での言い方で、決して悪い言葉ではないのですが、初めは‥

“そやナァ”とか、“それしといてナァ”って言われると妙に、男っぽく、命令されたように、キツ~ク感じ、聞くたびにカチン☆ときてました。

今は、だいぶと耳慣れたけど、三つ子の魂なんとやらで、頭で理解しても、馴染めないことってあるんやなぁと、納得してます。


もうひとつ。
初めの頃、京言葉で戸惑ったのは、意味不明な単語。
特に此処での仕事が建築関係なので、職人さんの発する言葉が京言葉か、建築用語か不明で、それが混じると、もう大変です。

例えば‥

「そんガラ、ユンボで、あっこのドンツキに、ホカシといてや」
(その廃材、パワーシャベルで、あそこの突き当たりに捨てといてね)

「センドゆうけど、キバらんと、ドンクサ~しとったらウチらべべやで」
(何回もいうけど、頑張らずに愚図ぐずしてたら僕達ペケだよ)

ってな、感じですわ。(;^_^A
どうドス?
だいぶと、あなたの京言葉とイメージちゃいますやろ^^

(2012年3月30日 記)

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