京から旅へ / インド編 インド仏跡巡礼(29)ブッダガヤ「マハーボデ寺院」①
かつて、釈尊(悟る前は、ゴーダマ・シッダルータ)は、釈迦族の王子として、冬、夏、雨季と季節毎に住み替える、三つの宮殿を与えられ、地位と物質的な享楽では、素晴らしく恵まれた暮らしをおくっていた。
宮殿では多くの従者と女性に取り囲まれ、贅と官能の限りが尽くされ、やがて、美しい妻と愛児にも恵まれるが、王子の少年期に芽生えた、誰も逃れえぬ“生老病死”への恐れと、世の“無常感”は払拭できず、29歳にして、王家の暮らしを全て捨て、出家し、修行の旅に出た。
釈尊(ゴーダマ・シッダルータ