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#釜ヶ崎
原口剛さん(神戸大学大学院准教授)インタビュー前編・3
関係性への想像力へたどりつくしぶとさ
原口:もうひとつ、ぼくの本でとても重要なことをお伝えしたいのは、釜ヶ崎の労働者と市民社会との距離感というものはそういった違うコミュニティを生きている距離感でもあるんですけれど、目に見えないところでの別の関係性もあるんだということなんです。どういうことかというと、何しろ労働者、しかも下層労働者の街なので、さまざまな物を作っているわけですよね。
原口剛さん(神戸大学大学院准教授)インタビュー後編・5
コミュニケーションの濫用よりも、コミュニケーションの作法
――話をどんどん飛躍させて申し訳ないですけど、寿町の寄せ場の映画は感情の表出がダイレクトじゃないですか?みんな。人間の喜怒哀楽がドーンと出てくる。ある種カタルシスがあるんですよ。
原口:それに惹かれるというのは確かにありますね。泥臭さ。やっぱりねえ、生きていればそれなりに汚れたりもするし。
――喜怒哀楽の4文字しか出てこないんですけど