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日本ドラマ「持続可能な恋ですか?〜父と娘の結婚行進曲〜」

主演:上野樹里、田中圭、磯村勇斗、井川遥、松重 豊
2022年 全10話
いしゃーしゃ的オススメ度:★★★★☆
(写真=TBSテレビより)

こちらもあまりストーリーの予備知識なく、久しぶりに上野樹里や井川遥が見てみたいと思い、今クールに視聴することを選んだドラマ。そしてなかなか満足のいく物語であった。

娘と父のダブル婚活

ヨガインストラクターとして働く沢田杏花(上野樹里演)は辞書編纂者の父・林太郎(松重豊演)と2人暮らし。2年前に母が亡くなり、日常生活能力がゼロで生活が荒れ果てた父を見かねて実家へ戻った。
ヨガインストラクターとして独立したいという目標がある杏花は、独立のノウハウを学ぶために起業セミナーを受講し、そこで出会った東村晴太(田中圭演)と意気投合する。
そんな中、林太郎が妻の三回忌を機に遺品整理をしていると、妻が残した離婚届を発見。人生最大のショックを受けた父・林太郎は、杏花を巻き込んでの“父娘ダブル婚活”を思いつく。林太郎の勢いに押され、杏花はしぶしぶ親子で婚活パーティに出席するが、そこで思いもよらない人物に出会うことに――。
人生の再チャレンジに挑む父娘に波乱の恋が幕を開ける!

TBSテレビ公式サイトより抜粋

結婚とは?恋愛とは?

妻に先立たれた初老の男性、キャリアを積んできて婚期を逃した女医、バツイチのシングルファーザー、起業したい30代女性、キャリアアップを図る20代青年、という5人の異なる立場から結婚と恋愛とは何かを考え、答えを求めようとしていく物語。
恋愛に対してだけでなく、仕事とキャリアについての葛藤も描かれており、こういう設定はやはり日本のドラマならではできることだなと、改めて感じた。

今流行りのキーワードともいえる「持続可能」。環境問題に特化しているワードのように思えるが、それを恋愛に当てはめたのはなかなか良い。
「持続可能」は英語の「サステナブル」の訳だが、英単語は日本でも使われ、動詞sustainから来ている。これは「維持する、保つ」といった意味の他に、「支える」という意味合いもある。

恋愛対象を見つける、結婚相手を見つける、というのがゴールではなく、そのあといかにその関係性を持続させていくのかが重要であり、そのためにはお互いに支え合っていくのが大切。。。それぞれの関係を描いていく中に、そんなメッセージが込められていたのではないだろうか。

これからのカップル、家族のかたち

子連れの再婚、人前式による事実婚、といった現代ならではの「夫婦・家族のかたち」を取り上げていたのは良かったが、ちょうど本作放映中に大阪地裁の判決が出たのは残念であった。
恋愛・結婚の持続可能性を探っていくのであれば、ここには当然同性カップルの在り方も含まれていくべきだろう。
父と娘の恋愛に焦点を当てているストーリーだが、ある意味、現代のこれからの家族のかたちを考えていく上での、そんな課題も投げかけているドラマだったのではないかと思う。

最後にこれだけは!
個人的に一番嬉しかったのは第9話!この回ではなかなかショッキングな事実も発覚するが、林太郎の若い頃のエピソードがとても良かった。『アイリッシュマン』のロバート・デニーロみたいに、松重豊を若返りさせていたらどうしようかと思ったが、ん?よく見たらきゃあ💕大好きな細田善彦くんではないか!!!彼というだけで、もちろん私は満足だが、それにしても林太郎のオタク感みたいなのを120%出していて、とっても良かった。

こちらが主題歌の幾田りらちゃんが歌う『レンズ』♫