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イジメについて

君に幻滅されるかもしれないけど、正直に話しておく。

僕は、人をいじめたこともあるし、いじめられたこともある。

どっちの立場も経験してしまっている。

でも、いまどちらの記憶が辛いかというと、いじめていた方の記憶だ。


まず、お父さんがいじめられていた時の話をしよう。

小学1年生のとき、同じクラスメイトの子に仲間外れにされた。

カバン持ちをさせられた記憶も薄ら残っている。

でも、お父さんは多分あまり気にしていなかったんだろう。

ひとりっ子で育ったからか、ひとりに慣れていた。

仲間外れにされたところで、ひとりで遊べるーって笑っていた。

だから、いじめても面白味がなかったんじゃないかな?

次第にまたグループの輪に入れてもらえるようになった。

お父さんは正直どっちでもよかったんだけどね。


でも、こんないじめられた記憶なんて、お父さんにとっては薄っぺらい思い出なんだよ。

それよりも、いじめてしまっていたことの方が、今もずっと心に残っているし、後悔している。


なんであんなことしてしまったんだろうって。


お父さんがいじめてしまった子は、少しオドオドした子だった。

すごく人懐こい少年で、少し鈍臭いところがあったけど、かわいげのある子だった。

だから、最初は友達だったんだ。


でも、次第に、いじめの対象になっていった。

それは、周りがいじめるようになったからなのかもしれない。

ただ、今思えば、周りがいじめているからといって、自分がいじめていい理由なんかには絶対にならない。


なんでいじめがダメなことだと思う?

君は、君自身でこの答えをしっかり探して、心の中に持っておいてほしい。

僕は、いじめがダメな理由は、人がされたら嫌なことはするべきじゃないから、だと思っている。

君だって、嫌なことはされたくないよね。

大好きなプリンを取り上げられて、目の前で食べられたらきっと君は嫌な気持ちになるし、怒るだろう?

嫌なことをされて、嬉しいって思う人はひとりもいないんだよ。


人はみんな、幸せになりたくて生きている。

誰も苦しみたくて生きている人なんていないんだ。

赤ちゃんだって、不快なことがあったら泣くっていう表現方法で、苦しみを訴える。

生まれてすぐでも、人は苦しいことや悲しいことが嫌だって本能的に備わっているんだよ。


君には、とびきり幸せになってほしいと思っている。

それと同時に、君は、君の周りの人を幸せにしてほしいと思っている。

だから、君がされて嫌なことは、君の周りの人に絶対にしないでほしいんだ。

みんなが笑って、幸せな輪を作れる人になってね。


最後に。

いじめについては君に、よーく考えてほしい。

なんでいじめが起こるのか。

もし君の周りでいじめが起こったとしたら。

いじめている人の気持ち、いじめられている人の気持ちを一度考えてみてほしい。


やったことないから、気持ちなんか分からないって?

今すぐに分からなくていい。

人の気持ちを100%分かることなんてないんだから。

でもね。

想像してみることはできるんだよ。

こんなふうに考えてるんじゃないかな?

あんな風に思ってるんじゃないかな?

君は、このいじめという問題について、君の頭の中で、想像力を働かせてみてほしい。

答えをすぐに求めなくていいから、こうじゃないかな?こうなのかな?って考えることをやめないでね。


君が、しっかり考えた分だけ、君は人の心が分かる人になっていくから。

そうして、人の気持ちに寄り添える優しい人になってね。



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