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『夜を乗り越える』を読んで。

昔、大学生の頃に書いた本紹介が出てきた。まあまあ自分としては懐かしく、まあいい文章かなと思って載せてみる。数億年前に読んだのであまり覚えていないのが悲しいところ。

本紹介というよりも、暇人が久々の思い出を振り返るものとして見ておくれ。

追記:又吉さんの『夜を乗り越える』は面白いです。ぜひ読んでみて。



「この本は一言で説明すると、又吉さんが「本って面白いもんですよー」と伝えているものである。最近の私にとって、本は課題などで「読まなければならない」、「読む必要がある」ものだという考えが多く読書というものからは遠ざかっていた気がする。

 しかし、幼少期の私にとって本はどうだっただろうか? 本だけでなく絵本や漫画は自分にとって夢を見させてくれるものであったり、新しいものを学び教えてくれるものであったような気がする。これら本の良さをこの本は再確認させてくれたように思う。

  作者が述べている考えや登場人物の言動は全て自分たちが理解できるものではない。逆に全て理解することは難しい。しかし、負の感情であったり暗い部分など共感できることも多いはずだ。

 又吉さんは読書家で太宰ファンであることは有名だが、本の中にはこのように共感できる、自分だけの考えではなかったのだと発見できる、安心できる良さがあることで、彼は本が好きであると述べている。

 一方で前述した通り、本には理解できない部分も多いがこれも本の良さなのである。違ったもの自分とは違うんだーとすぐ否定するのではなく、自分とは違うものがあるのだと違う観点から物事を見ることができる良さがある。

  本は難しいものではない、無駄なものではない。言い換えればどんな人が読んでも面白いもので人生を楽しくできる1つの手段ともいえるのではないだろうか。又吉さんは真面目で文学の天才なわけではない、ただ彼は本が好きなだけなのだ。私達も同じである。私たちは本を、人生楽しむために本を読むのである、と思わせてくれる1冊だと思う。」


『夜を乗り越える』著:又吉直樹 小学館よしもと新書

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