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(無料)起業日記2日目:薬剤師として働くとは #iroka

自己紹介


1年目:現実と情熱のあいだ

晴れて薬剤師となって1年目。
私は仕事の厳しさに直面していた。
新卒で入社して初めて配属された店舗はとても忙しく、患者さんは「早くして!まだかかるの?」と圧が凄く、いつも時間に追われる日々。

終わる時間も遅く、遅い日は終電を逃し0時を回ることも。

「あれ?こんなにしんどいの?」

薬剤師のイメージはホワイトで自分の時間もしっかり取れて、仕事終わりはのんびり過ごすという感じ。
周りの同期は普通に9-18時で残業があっても19時には帰っている。

「なんでこんな店舗に配属されたんだろう」

悩んでもどうにもならない。私はここで頑張るしかない。
そう思っても理不尽だと思ってしまう自分もいる。

しかもまだ知識も技術もない私は、なかなか周りについていけない。
悔しさが込み上げてくる。

この店舗ではどれだけ「こなすか」の方が重要視されているのだ。
こなすためには学んだことは、自分の知識を増やして、いつでも使えるように言葉で伝える方法と、要領よく仕事を回すということ。
1人1人に時間をかけて向き合う事ももちろん大切。
しかしそれより、回転率や効率の方が重要視されていた。

私のしたい薬剤師の仕事は患者さんと密にコミュニケーションをとり人の生活の質を向上させること

意気揚々と就職した私はそのギャップに悩む事もあったが、日々の仕事に追われるとその想いも薄れていったのだ。

私の仕事は「こなすもの」になっていった。
そうなると仕事への楽しみは質より量に変化し、その時の店長は誰より働く人でスピードを重視する方だったので必死についていくことに重きを置いていた。

2年目:田舎へGo!

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2年目になり店長が変わった。
今度は前の店長とは逆で人に頼るタイプで、自分が全部するより人を育てていく人。
まあ正直に書くと自分が楽をする為が正解だ。天真爛漫なザ末っ子タイプ。
「誰かが自分のためにやってくれる。」
それを聞いて、人によってこんなに働き方・考え方が違うのか!と、とても驚いた。
全部自分で溜め込もうとする私にとっては彼のその感性はとても興味深くもあり羨ましいものだった。
そして彼によって人に任せること・頼ることの大切さも学べた。

しんどい時はしんどい。無理な時は無理。と伝えてもいいということ。
周りとのコミュニケーションによって仕事は円滑になり、自分の精神を守るためにもプラスもマイナスも伝えることは本当に大切だった。

一言言葉に出すと気持ちがだいぶ楽になった。
「しんどいー!忙しいー!頑張るー!」
お互いに声をかけながら働くと周りに自分の状態を知ってもらえ、お互いのフォローの仕方が上手くなった。

一人で働くのではなく、みんなで働く感覚を教えてもらったのだ。

そこからというもの、私は楽しく働いていたが如何せん忙しい店舗なのでしんどくなって辞めたり異動になっていく人が多く、2年間の間で17人を見送ることになった。

さすがに私も見送ることに飽きた。

「私も違う環境に行きたい。」
辞めようかどうしようか悩む日々が続いた。

「他店舗からのヘルプ依頼です。だれか行ってくれる人はいませんか?」


ちょうど悩んでいるタイミングで他店舗のヘルプ依頼が来たのだ。
遠方のヘルプ依頼なんか滅多にこないのに。
このチャンスを活用しよう。同じ環境から抜け出したかった私はヘルプ依頼を受けることにした。


へルプ先は鹿児島県のド田舎!
Googleマップで見たその場所は牛の研究所があるだけで、周りはなにもない。
こんなところでやっていけるのか。
私は大阪生まれの大阪育ち。都会っ子なので周りに何もないという生活が初めてで不安もあったが、違う環境にいける楽しみの方が勝った。

お昼過ぎに大阪を出て飛行機とバスを乗り継いで着いたのは夜の20時。

都会生まれ都会育ちの私は、田舎の街の明かりや街灯の無い暗闇に泣きそうになった。
交通手段は自家用車であることがほとんどなのだろう。歩道も整備されておらず街灯がない不安。
まずおちついて懐中電灯アプリをインストールした。
アプリを開きながら「もう帰りたい」と呟いた。

道も歩道というより田んぼ道。落ちたら田んぼにIN。恐怖だ。

しかしチェックインすると意外といいホテルで、岩盤浴があった。
滞在中は毎日岩盤浴にはいるというリフレッシュを満喫した。
これが汚いホテルだったらもうやってられないところだ。

その当時私は運転免許を持っていなかったので毎日タクシーか店舗の人の車で通勤。

するとタクシーの運転手さんはほぼ毎日一緒なので仲良くなり、休みの日には鹿児島ツアーで鹿児島の名所を案内してくれたり、霧島温泉の料理長と仲が良いからと格安で旅館を取ってくれたりととても親切にして頂いた。

知らない土地での人の温かさが凄く嬉かった。
それと同時に田舎の人に対する優しさの凄さを体感したのだった。
薬局の方たちにもご飯に連れて行ってもらったり優しくして頂き、ヘルプにきたつもりがリフレッシュ休暇のように本当にいい思い出となった。

ただ、温泉宿は家族連れやカップルが多くちょっと切なくなったのは内緒だ。

実はこの旅で「ヒッチハイクでもしてみたい」と思っていた。
しかしタクシーの運転手さんと仲良くなったのでその必要はなくなってしまった。
いつかリベンジしてみようと思う。

そのころヒッチハイクしながら旅をする番組を見ていたので、やってみたかったのだ。
とことんミーハーである。

そんな楽しんだ鹿児島から戻ると、ようやく私にも異動の話が来た。

待ってました!さあどこの店舗だ?これよりキツイ店舗はないだろう。

まず上司から言われた言葉は「次は店長だけどいい?」

私は食い気味で、「いいです!」と返事をした。

3年目:ドクターX

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ようやく異動になり、9-18時の店舗で夢にみた規則正しい生活になった。しかし喜びもつかの間、うちの薬局で施設の薬を担当をすることになったので、仕事が山積みに。
「なんで忙しくなるねん!まったり働こう計画だったのに」
施設の仕事は細かい取り決めが多く、正直めんどくさかった。

けれど施設に医師が来て診察する往診に同行するのは凄くおもしろい!!

普段は薬局薬剤師とは他職種と一緒に働く機会はなく、同行することで医師は患者さんとどうコミュニケーションを取っているのか。
短い時間の中でも患者さんの求めている部分を引き出し処置していく姿はまるでドクターX。

そして私が一番鍛えられたのは、不意に来る質問への返答力。

検査値の結果から、その人に会う薬はどれ?この薬は肝代謝?腎代謝?最大用量は?飲み合わせいける?などなど、バンバン質問が飛んでくる。

流石に全部はすぐは答えられないですが、調べながらも返答していきました。

この経験は患者さんの生活を理解して人生の質を上げるお手伝いがしたいと、薬剤師を目指した当初を思い出させてくれました。

しかし現状は仕事に追われる日々。したいことよりやらなくてはいけないことが山積みでした。

第2話 完

裏話

鹿児島へのヘルプは最初絶対行かないと思っていたのですが、
ずっと同じ店舗で働いていることが嫌になったのもそうですが、
私がいないと店が回らないという状態を脱却したかったのです。
移動や転職が多く、その時点で私が店舗で一番の古株になっていたため
回すことは上手になっていました。
しかし頼りにされるのは嬉しいですが、誰かがいないと回らないというのは
理想の状態ではありません。
このヘルプは私だけでなく、他の人たちにとってもいい機会になったと思っています。
もう1回行きたかったけど、店長になったから行けなくて残念でした。
残念ながら管理薬剤師は他店舗で働くことはできないのです。
黒豚、黒毛和牛、鳥刺し、温泉、楽しい思い出ばかりです♡


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薬剤師の私が美容薬剤師になって自分の美容製品のブランドを持つようになるまでの道のり。

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