#175 探求学習の先にあるのは「箱」を作ること
Think out of the box
と言う表現があります。
「既存の考え方=箱」に捉われず、新しい視点で物事をみる
と言う意味です。
私たちは生まれる時代にかかわらず、何からしの「箱」の中で生きていきます。
箱とは地理的環境、社会通念やシステムなど物理的なものから心理的なものを含み、時として人はそれを「世界」と呼ぶかもしれません。
既存の「箱」で自分の能力を発揮できる人もいれば、当然そうではない人もいます。一人ひとり定量的・定性的に関わらず様々な特性を持っていますが、「箱」がある特定の定性的な能力のみを評価するものであるならば、他の「特性」はなかなか日の目を浴びることは少ないでしょう。
人種や宗教、性別によって人を差別するものであった昔の「箱」は多くの人々の努力によってその形を変えつつあると言えます。
今世界が挑戦するべきなのは、一人ひとりが自由に自分の力を発揮できる「箱」を作っていくことだと思います。
昨日、元日本代表FW岡崎慎司選手(ジュピラー・プロ・リーグ・シント=トロイデンVV所属)の記事を見つけました。
この記事の中で岡崎選手は、自身と本田圭佑選手の違いについてこう語っています。
ここで私がふと思い出したのは
数年前から学校で行われてる「総合的な学習(探求)」です。
探求学習は、自ら社会に対する問いをたて、その解決を図るために知識・思考・技術・表現を用いる訓練の場として機能させる意図を持っています。社会には貧困、環境やエネルギー問題、差別、インフラ、紛争、疫病など解決されるべき多くの課題があるわけですが、結局それは一人ひとりが自由に暮らしている「箱」を作る作業に他ならない。
岡崎選手のように、与えられた箱の中で最適解を見つけることも
本田選手のように、自分に適した箱を創造することも
結局は「探求」の一部であるような気がします。
探し求めるのは
自分と自分の大切な誰かの為の「箱」を創る方法
なのだと思います。