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#260 引き継ぐべきなのは教育への情熱

 温故知新=昔の事をたずね求め(=温)て、そこから新しい知識・見解を導くこと。

 今あることが「当たり前」ではないこと。過去においては「当たり前」だったことが、現在では「当たり前」ではないこと。私たちは過去を学ぶことで、今がいずれ過去になること、未来がいずれ今になることを踏まえて、様々な問題を解決する手段を得ることができるのではないかと。

 明治時代に建てられた小学校の校舎で、子どもたちが当時の服装や授業を体験する催しが、愛媛県西予市で開かれました。

 記事の写真を見ると、あまり違和感がない。机の配置、集合写真の取り方、先生の雰囲気などなど。現代教育は未だ、明治の教育スタイルを踏襲しているのかもしれない。
 一方で、当時は地域の伝統工芸品に触れる機会が「手工=工作」の授業で担保されていたのは、なかなか興味深い。
 明治維新を経て近代国家としての道を歩み始めた日本にとって、教育は非常に大きな役割を果たしていました。その意図と目的の中心には「国家」というものがあったけれど、教育の重要性を理解し、そこに様々な投資をして、より良い教育を目指そうというするその情熱は、維新からたった5年で、学校教育制度が完成したことからも容易に想像できるのではないでしょうか。

 教育が国を作る。その理念の元、当時の「非常に賢い」人たちが、知恵をしぼって完成したのが今の学校教育の基礎です。時代は変わり、明治時代の教育とは、その意図と目的は大きく変わりました。学び方も学ぶ科目も。

 しかしながら、教育の重要性と、より良い教育を目指す情熱は、私たちは明治時代から引き継がなくてはならないのです。


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