見出し画像

#289 変化は「蓄積」によって起こるからこそ、1つ1つの小さな出来事に向き合うことが大切

 人は人生を通じて様々な「変化」を経験します。

 今では動画投稿サイトで、過去のコンテンツを楽しむことができますが、過去のある漫才師のトーク番組を見ていると、現在の彼らの発する言葉とは真逆のことを言っていたりする。

 人が変わるきっかけは人それぞれ。結婚や子どもの誕生、転職など「人生の転機」と呼ばれるものが原因になる時もあれば、日々の何気ない日常の中の小さな環境の変化、付き合う人たちの違いによってその「変化」は生まれていきます。

 パートナーシップアドバイザー・夫婦問題研究家の岡野あつこ氏の記事を見つけました。

 厚労省が発表している最新の人口動態統計によると、別居時の夫婦の年齢が64歳までの5歳ごとの年齢別離婚率でみると、トップは男女ともに30〜34歳とのこと。つまり、30代前半の夫婦がもっとも離婚の危機にさらされていると述べています。

 記事の中では、「子どもに対する教育の価値観のズレ」が事例に挙げられています。以前はイメージの中にある「教育ママ」にはならないと決めていた妻が、いつの間にかいわゆる「教育ママ」になり、結果夫婦間に大きな亀裂が生じてしまうと言うもの。

 人が「変わる」には必ず「原因」があると考えています。妻の変化の考察をしてみるならば、元々旦那の意見に合わせるために嘘をついていたのかもしれないし、自分の人生の何かしら満たされていない部分を子どもに投影し始めたのかもしれない。自分の周りにいる環境が「学歴が全て」という価値観で溢れているのかもしれない。

 「人はそんなに急に変わらない」という言葉。これは個人的に事実だと思っています。それは「良い変化」も「悪い変化」も同じこと。例えある大きな出来事によって変化が生じても、それが最後の引き金になっただけ。それまでに様々な人生の中の蓄積があるからこそ、その変化は生じるのです。

 難しいのは、「蓄積」段階では、「その変化」に気づくことが非常に難しいこと。例え家族や親しい友人であっても、私たちは24時間365日その人を観察しているわけではないし、誰とどんなコミュニケーションをとっているかを全て把握することは不可能。ほんの小さな会話の積み重ねが気がつけば「大きな変化」に繋がります。

 良い変化を促し、悪い変化を抑制するために必要なこと。それは結局のところ、「自分の人生への充実感」であり、その充実感を支えるのは自分の存在を肯定していくれる存在です。

 夫婦であろうと、教師と生徒の関係でも、恋人・友人関係でも同じこと。互いの存在や価値観を受け入れ、より良い姿をお互いに求めて適切なコミュニケーションを図ること。

 当たり前のようで当たり前ではないからこそ、変化に対する感覚を再認識することが大切です。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?