アイルーア

人間のあらゆる美しさを 活字で届けられるように

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最近の記事

"二十年"

「二十年」 私の人生は第二章の幕開けと共に、第一章の終焉が近づいてきている。突然何を言い出したかと思うだろうか。「2024年4月7日」この日をもって私は十代という人生が終わるのだ。 思い返せば、私が生きたこの二十年間というものは、本当に訳のわからない小説であったと思う。何度も過ちを犯し、何度も失敗を重ね、何度も不幸な境遇に置かれたり、時には小さな救いでその場を凌いだ時もあった。果たして自分はこの二十年間、何を目指し、何を残して生きてきたのだろうか。 そう何度も自身に問いか

    • "紅と私の輝き時"

      陽の沈み時が早くなり 季節はまた一つ死んだ 紅葉が輝く時期もそう長くは無い 私が一番、安寧を保ち続け 光り輝ける唯一の季節でもある しかし、今年はどうも、そう簡単に上手くはいかないのだ 私はある日、道端で意識を無くしその場で倒れた 強く頭を打ち、着けていたメガネも割れた 持病が再発した、悪化したのだ 脚力が衰え、鼓動が段々弱くなり 目も鼻も耳も悪くなり 咳が出るようになった 突発的な震えや強張り、眩暈も頻繁に出ることも増えた 学校が終わりバイトを勤務したあと家に着くと、家

      • "自分勝手に生きれば?"

        学校が終わって 僕はいつものように彼女と帰る たわい無い話を軽く嗜んで いつものように帰る 彼女はいつも友達を優先 いつも僕は数時間待ち 何も思わないように僕はただ 君を待ち続けた 逆転した時彼女は文句ばかり綴る 友達を優先すると「あり得ないよね」と愚痴を吐く なぜなんだ、僕は 自由に生きられない 結局自分勝手だな ただ僕は愛されたかったんだ 友達を作る理由も 恋人と付き合う理由も すべて自分のためだったんだ 生まれたことも 生きていることも全部意味なんてないが もし生

        • "逃避"

          「言いたいことを誰にも傷つかないように吐くことすら許されないこの世の中は一体何だ? ここにいる存在価値は何だ? 我々は何故、傷つけられるために生きなければならないのだ? 都合の良いようにこの世の中は作られている。いつまで振り回されなければならないのか。」 そんなことを考えながら、私は一人喫茶店でホイップクリームがたっぷりかかったホワイトモカを貪るように飲み干す。ゲロ甘で吐き気がするくらいのコッテリさが、私の日々の怒りと鬱憤を包み込む。「ふぅ…」とため息が次第に少なくなると言う

          ”世界を敵にし、僕は独創世界へ”

          心に描いた感情も 全てテキストで吐き出した 誰かにぶつけたいと願いながら 僕はただ文字に写した 綺麗な感情も汚い感情も 全てがゴミ屑で それが金になるならば いくらでも僕は吐き出した 線路の上でも書き出した 血まみれであっても残してた ぶつけることが怖いから SNS発信をした 誰かが見てくれたらと期待したけど 誰も見てはくれやしない そうやって見捨てられ 僕は世界を敵に回した 背景愚かな人間たちよ 気づけなったことを悔しがるが良い 耳を傾けないから 名残惜しい人生ばかりだ

          ”世界を敵にし、僕は独創世界へ”

          "存在証明"

          生きるために成すことに意味を付けた 気取るだけ、優越感に浸りたいだけ それだけで良いのだ 目的成果だけが私の生きがいなのだ 大人になればなるほど 自分に期待した 生きるために出来ることばかりをやり求めていった 時間を無駄にしたくないから没頭ばかりを繰り返した 失ったものは数えきれないほどあった 時には泣いた 後悔した 吐きそうになった、時には食べることを恐れた どうでもよくなった、時には酒におぼれて酔いつぶれた それでも全部飲み込んで受け入れた 私を壊すように 愛なんて

          "脳裏"

          いつも使う路線バスには乗らず、通勤者向けの高速バスに乗って帰宅中。車両の雰囲気と今見てる景色が、制服時代、人生初めて行った遊園地の帰りの時と類似している。今日を生き抜いたその成果と疲労が車内に漂っていてどこか懐かしさを感じた。 一つ違うのは、私の周りには人間が居ないこと。居るのは音楽だけ。 もう一度、あの空間を味わいたい。 味わったまま、今を終わらせたい。

          "吹き風"

          私の目の前を何かが通り過ぎた 風か 魂か 過去の記憶か 君か 不透明であった 一つだけ分かるのは その風は何か懐かしさがあること その風には愛おしさがあること その風を追うと離れること 詰まるところこの風は 多分、君だろう。

          "QUERY"

          君は どこに行くの? 君は どこへ消えるの? また僕から離れるのか 一人、また一人 僕は 必要とされない 君は 何を求めるの? 君は どう生きるの? 自発的に求めない それが人間の弱みだ いつまでも 与えられてばっか 君は与えても受け取らない 何をしても受け入れられない これが現実を知る理由にはならない 経験不足が自身を不安に惑わせることになる事を 人々は知らない 僕はそれを教えない 教えることはできない

          "冷人"

          常に発展と進出を求め 進化することを恐れず 自我の成長を促すための行動を徹底的に行う 私は向上心の無いものに対する心は冷人化する 自身の課題や問題と向き合おうとしない 何事から逃れるような道を歩もうとする 協力者や補助者の力添えに足を向ける そのような者を助けられない そのような者を愛せない こちらから信頼させるような安心させるような行動を促しても 自身の思想に秘密主義や疑心暗鬼の芯が変わらない限り 偏った自尊心を変えない限り 私は其方を救うことは出来ない それでも私

          ”革命”

          独立を目指す 究極な人生を描くために 私の人生はエンターテインメントだ 架空の人物だ 誰も信ずることはない 私は 一時代の人間であり 私が死んだら そこで時が止まる 受け継ぐことはない 神様ではないのだから 私は私という人間で 不透明で確立しない人間なのだ 好きなように生きて 好きなように革命を起こして 現代という時代を乱す それが今世でやりたいことなのだ 幸せになろうが不幸になろうが 私が生きることには変わりはない それよりも貴方を幸せにするため 旗を掲げ暴動起こし我道

          「常に前提条件」

          家族、友人、恋人。様々な人間関係というものがある。 いずれにせよ私は常に「貴方を信頼している」というものを前提条件に置き交際、交流を行う。これには自身も他者にも私なりに考えてほしいことがあるからだ。それは 「自己責任」 である。 経験を語ろう。 これまでに私は様々な方々とお付き合いをしたり、良好な人間関係を築いてきたのだ。基本、行動制限を設けたくなく若干放任主義な私は、相手に「自由にやりたいように、気軽で良いのだよ」と個々の行動を尊重するスタンスでいたのだ。ある日、私の

          「常に前提条件」

          ”新春は自我の殻破り”

          私が居る試される大地北海道は、4月後半から5月初めにかけようやく春が訪れ、桜が見頃となる時期である。なのでこの時期になりようやく新年度が訪れ心機一転したと感じた。 私が春から大学生となり既に1か月半の時が経過した。環境が自然と変わり己の力でも変化させたこともあり、なんだか自我の殻をまた一つ破った感覚を覚えた。 第二章の始まり 心機一転した今 新たな時代と歴史と美が ここに綴られることとなるのだ。

          ”新春は自我の殻破り”

          "夜桜の下で君は踊る"

          人気散り行く公園 一人の女の子 風透き通るスカート履いて 一枚の桜を手に取る 鮮やかなピンク色の裏側には 彼の笑顔が脳裏に浮かぶ 新しい地には君はいないのだと 下がることはない 悩まなくて良い 過去を捨て君は新たな出会いを求め 白昼夢な世界が手元に 届きますように 新世界には僕がいる 初めまして、よろしくね 今君は新文明を歩く 歩く 前に それまでは 夜空の下で 桜と共に 君は踊る。

          "夜桜の下で君は踊る"

          ”卒業”

          一つ 私は学び舎を旅立った。 この3年間は、機械文明が発展し人々の活動が活発化して以来経験することの出来ないもので、新たに歴史として刻まれるものだった。 封鎖の公園の桜、誰に見られずとも咲き 頼りなさげなマスク越しの規模縮小 入学式 休校、出席停止、行事中止 あれから3年経ったのだ。 ようやく制限というものが様々な意味で地道に解放されていくのを身に感じた。同時に人々も元から旅立ち個々の道へ歩み出しているのも感じた。 完全に離れていく者もいれば、心の中だけは共に歩み続けよ

          "東橋"

          河川敷を跨ぐ一本の橋 色々な車、人が行き来する 昔、君と2人で歩いた日々を 昔、君と2人でバスで通った日々を思い出す 鬱陶しくらい眩しかった晴天の日も 前が見えなくて顔面が酷く濡れた吹雪の日も あの道を2人で通った日々だ 今はもう歩くことなく たまに路線バスで通る程度だ 通る度にふと思い返す あの子は元気かと 今幸せになれているかと 個々の道を歩めているかと そんなことを考えながら私は今日 人気静まるこの道をまたバスで通る 私の無力感を感じながら。