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栞を挟むみたいに画鋲を刺す
ヴィレッジヴァンガードというお店がある。
通称ヴィレヴァン、「遊べる本屋」とも言う。
地元の商業施設の2階、
婦人服や靴のワゴンセールの近くにあった
薄暗くて変な匂いがするお店。
中学生のときに友達に誕生日プレゼントを買った
場所で、高校生になってもたまにふらっと立ち寄ることもあった。
いわゆるサブカルチャーのものがたくさん置いてあったり、パチモン(だとおもっていたけどそうじゃない気もする)
横断歩道の白しか選ばない残酷さ
陶器のマグカップを割った。
青色の模様が描かれていて、持ち手がまあるい。
過ごした思い出の数だけ傷をつけた。
結婚したいとおもった。
「レコード買って聴いて そうじゃなくても宝物」
マグカップの破片が鏡だったら、泣き出しそうな顔が見えたのだろうか。
見つけたくなかった。
季節をまとって、未来はあかるいと信じて
やまなくて、黄色の花を家に飾った。
しにたいとおもった。
両手いっぱいの荷物が