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「40年以上、玉木屋の味を守り続ける」佐々木由美子さんインタビュー記事(スーパーマーケット玉木屋)


玉木屋さんのお惣菜

2023年現在、創業から103年目を迎える「スーパーマーケット玉木屋」は宮古市になくてはならない存在。お惣菜の美味しさと、お客様従業員問わず意見の通りやすい環境が魅力の小規模スーパーです。
玉木屋で働いて40年以上となる佐々木由美子さん。ずっと玉木屋の味を守り続けています。

――玉木屋で40年以上働き続けているとお聞きしました。これまでどのようなお仕事をされていたのですか?
最初はお惣菜ではなく、山田の店舗でお肉の担当でした。料理が好きだったこともあり、お肉を捌いたり、調理や加工もしたりするようになっていきました。その後、雑貨、お菓子、レジなど魚コーナー以外は一通り経験し、徐々にお惣菜の担当になっていきました。私がお惣菜の担当になってから一番長く続いている商品はドーナツで、今でも毎週水曜日と日曜日に提供しています。ただ、当時のドーナツはあまり美味しくなく、一つを食べ切ることができませんでした。私が改良・工夫を重ねた結果、今のドーナツができ上がりました。

――数々の部門を経験される中で一番楽しく、魅力的な部門は何でしたか?
それぞれに魅力がありますが、やっぱりお惣菜です。お客様からの反応がダイレクトに伝わってくるのがやっぱり一番の魅力です。お客様に美味しく食べたと言ってもらいたいと思っています。今は大きいスーパーなどでは手作りが少ないですが、手作りであることがこのお店の魅力です。他のスーパーと比べて、規模を考えるととても多くの種類を作っています。決まったもの・日替わり惣菜もありますが、テレビでやっていたものをすぐに試作して提供することもあります。自分の意見が通りやすい職場です。また、玉木屋で何を売っているか楽しみにしてもらうという意味もあり、頻繁に来るお客さんにとって飽きないようにもしています。最近お客様に「玉木屋の煮物は砂糖・醤油などの家庭にある調味料だけで作っているので安心して食べられる」と言われて、嬉しかったです。また、季節ごとの旬の食べ物や行事ものも提供していますが、玉木屋が地元の味を守ってくれていると言われたこともあります。楽しみもあるからこそ続けることができています。

――料理をする仕事だったら、飲食店など他の仕事もあったと思いますが、その中でも続けることができている理由は何ですか?
今の社長のお父様にお世話になったから、その恩返しという意味もあります。なので、震災後に声をかけていただいたときはすぐに再度働くことを決めました。

――震災によって一度職場を奪われてしまった時のお気持ちをお聞かせください。
改装してお客様が増えてきて、これからという時に震災が起きてしまいましたが、絶望感はありませんでした。再建されるまで5年かかりましたが、必ず再び立ててくれるという気持ちが強かったです。

――最後に、40年以上働いている中で、佐々木さんとしてのこだわりはありますか?
作ってみて美味しければ良いと思っています。不味いと思ったものは出したくないし、出しても売れません。今後も美味しいお惣菜を作り続けていきたいと思っています。


大きなおにぎり




インタビューさせていただく中で、お惣菜への強いこだわりを持っておられ、それが玉木屋の魅力につながっているのだと感じました。ありがとうございました。

取材・記事執筆:笹野弘行
取材日:9月11日


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