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書評

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2023年1月の記事一覧

【読書】リバー 奥田英朗

【読書】リバー 奥田英朗

大好きな奥田英朗さんの本が出たと新聞で見たので,図書館で予約して取りに行ったら,あまりの分厚さに圧倒されました。
栃木と群馬にまたがる連続殺人事件…と聞いたら,「足利事件」が頭に浮かびます。捕まえた犯人は冤罪で,犯人はまだ捕まっていない事件なのだが,「真犯人はそこにいる」という清水清さんが書いた本で,真犯人に触れられている。もしかしたら奥田さんはこの事件を小説にしたのか…と思って読んでました。(結

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【読書】溶ける

【読書】溶ける

何年か前にニュースになり実際に執行猶予がつかずに収監された大王製紙の社長の書いた本。
カジノにはまって会社の金を湯水のようにつぎ込んで…と思っていたら,すべて私財で返し終わっているとの事で,世間を賑わせただけだったのか…。そんなのでも実刑食らうんですね。見せしめみたいなものなのだろうか。(しかも100億以上を返すって,どれだけ金持ちなのか)(そう思うと,会社の金ではなく自分の金でやればよかったので

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【読書】余命十年

【読書】余命十年

フィクションなんだが,とてもいい話で,読みながら何度も涙を流す感じ。
こんな話は,最後は何とかハッピーエンドになって欲しいと願いながら読むのだが,どんどん悪い方に進んでいき,しかも主人公が自ら進んで自らの意思でそっちに持って行く流れなので,何とも言いようがない。ただ実際に自分がそのような状態になった場合は,どのような道を選ぶかと考えると,なってからしか考えられないという結論。絶対に10年で死にます

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【読書】凶犯 張平

【読書】凶犯 張平

多分「打ちのめされるほど凄い本」で紹介してあったので買ったけど,知らなければ絶対に読まない本だろう。
中国の実態をよく表している本だと書かれている。
ストーリーは,中国の軍人がベトナム戦争で功績を挙げたが,足を一本無くして義足で帰って来る。褒章的に,国有地の森の管理のような仕事につくのだが,その森が地元のやくざ的家族に牛耳られており,勝手に入り込んで伐採してどんどんお金に変わっている。それを阻止し

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