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教育に興味がないからこそ、教育プログラムを運営する。- BEAU LABO 4期 ディレクター紹介番外編 王 翔一朗 - Inside BEAU Op.69

「横顔が大好き」だからBEAU LABOに携わっている、大学生パートナーのわんです、はじめまして。

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そろそろ自分の写真がなくなってきた

僕は「ひとの中にある、うずうずする気持ち」の内発的動機や、コミュニティやコミュニケーション、そしてまちづくりといった分野に興味を持っています。

この記事では、そんな(あまり教育に興味のない)僕がなぜBEAU LABOにいるのか?どんなことをしているのか?をお伝えしていこうと思います。

この記事を通じて、BEAU LABOに参加しようかなと思っている高校生には、どんな思いで大学生が携わっているか知って欲しいと思っています。また、教育に興味がある・ないにかかわらず、全ての大学生や社会人の人たちにも、僕たちがどんなことをどんな思いで取り組んでいるのか、知ってもらえたら嬉しいです。

そもそもBEAU LABOとは?

BEAUとは、“The Best Education for All of Us”の略称で、福井県から始まった教育プロジェクトです。BEAU LABOとはその中の高校生向けのプログラムとして、現在までに4期、福井県内と全国で実施しています。

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私は東京に住みながら、オンラインで参画しています。

BEAU LABOは三ヶ月のオンラインプログラムとして、4期では120人の高校生が参加しています。地域政治や地域経済、農業や医療福祉、国際問題などそれぞれの興味分野で“ラボ“に分かれて活動します。

活動の主役は高校生と、一人一人が持っている「好奇心」。ラボのメンバーと興味分野について知識と意見を交換し、より学びを深めるには?を議論し、そしてアクションにつなげていきます。

どんなひとが関わっているの?

BEAU LABOには、高校生の他に主に3つのプレイヤーがいます。
一番高校生が関わるのは、“大学生パートナー”。僕もその1人で、大体15人ぐらいが大学生パートナーとして活動しています。

二つ目のプレイヤーは、地域の人々。BEAU LABOのプログラムの特徴は、その多くが“地域密着型”であることです。地域政治や観光、農業といった分野を扱うラボでは、福井県をはじめとする企業や行政、政治家やアクティビストの方々が“パートナー”として参画しています。

彼らは高校生に知識を伝えたり、高校生の持っているアイディアにアドバイスやフィードバックをしたり。学びを机上の空論で終わらせず、実践を通して学ぶために必要不可欠な存在です。

そして三つ目に、“ゲスト”の方々。
BEAU LABOでは、プログラムの最中に2回、活動を高校生が発表する“プレゼン”があります。各領域でプロフェッショナルや先駆者として活動される方々をゲストとしてお招きし、高校生の持っているアイディアや仮説検証に対して、アドバイスや新しい気づきを与えていただいています

大学生パートナーとして

少し前置きが長くなってしまいました。
改めて、この文章を書いている“わん”です。こんにちは。
僕はBEAU LABOにおいて、大学生パートナーの中でも“戦略部”という役割を持っています。

戦略部は、”各ラボについて、高校生の伴走者となる”ラボディレクターとは少し違う視点で活動しています。

彼らの個性豊かなnoteもぜひ読んでみてね

普段考えていることは、どのようなプログラムやコンテンツを用意したら高校生の学びが深まるかな?といったことや、誰にこのプログラムを伝えたら、より多くの高校生が参加しやすいだろうか?といったことなど。

最高の教育を届けるためには、
“BEAU LABO”という枠組みはどんな形をしていたらいいのかな?

ということを考えています。

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かわいい

なぜ教育に興味のない、ぼくが関わっているのか

さて、ようやくここから本題に入っていきます。
BEAU LABOに携わっている大学生パートナーの多くは、実は“自己紹介の最初に「教育に興味がある」と言わない”人が多いです。

そんな彼ら(そして私もふくめ)がなぜ教育プログラムを運営し、探求の伴走者として3ヶ月間活動(大学生パートナーには2期、3期と続けていく人も多いです)するかというと、

探求の支援を通じて、自分のものの見方をアップデートする

ことを目的にしていることが多い感じています。

大学生パートナーの多くは、高校時代もしくは大学時代に、それぞれが内発的動機を持って、さまざまな領域で探求活動を経験し、そして大学生パートナーとしてBEAU LABOに携わる裏でも、活動を継続している人がほとんどです。

では彼らはなぜ、“ものの見方をアップデートする”ためにBEAU LABOの大学生パートナーになったのでしょうか?

より自分の視野を、広めるために

他の大学生パートナーと同じように、僕もBEAU LABOの他にさまざまな活動を行なっています。新規事業を応援する会社やシンクタンクでインターンをしたり、朝日新聞というメディアで学生記者として活動したり。

大学では教育学ではなく政治学・経済学を学んでいますし、興味分野は前述の通りコミュニティやまちづくり。この他にも2月からはオフィスづくりのプロジェクトに参画するなど、いろんな活動に手を出しています。

しかしそうした活動を続けていくうちに、僕は自分の視野が狭まっていく、或いは自分の関わる人たちが限られて来るような感覚を覚えました。

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何かに内発的動機や好奇心を持って探求していくと、詳しくなれば詳しくなるほど、もっと知りたいことが増えてきたり、もっと話したい人や参加してみたいイベントが増えていきます。

初めの方は全くその領域について知見も経験も、そして人脈もないため、新しいことを知り、経験するたびに新鮮さを吸収することができます。
しかしジレンマとして、2年、3年と同じ領域で活動していくと、その領域について詳しくなったがために、考え方や語り合う人々が固定化していって、視野が狭まっていくのです。

もちろん、興味のある分野を究めるには、知識をたくさん蓄えて、実践を繰り返し、熟議を重ねることが重要です。
しかし、課題に溢れる社会において、“それまでにたくさんの人々が関わり、解決しようとしてきた問題”は、“領域に詳しい人のものの見方”では解決できず、“全く新しい視点”が必要になることが往々にしてあります。

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教育とは、気づきを得る場所

そんな、興味のある分野には詳しくなったけど、徐々に発想が凝り固まってきた大学生にとって、高校生との対話は発見の連続です。

自分が探求する中で“こういうパターンがあるな”と決めつけて注視してこなかったことに、高校生が改めて“どうしてそうなるんですか?”と質問したり、
高校生が知識を深める中で、“ちょっと違うかもしれませんが、こんなことこの前聞きました!”といった共有が、新しい繋がりの気づきを与えてくれたり。

自分が“ある程度わかってるかな”ということを、まだ探求を始めてまもない高校生に改めて伝え、共に考える過程で、自分の中に新しい気づきと視点が生まれ、さらに自分の興味関心を深めていくことができる。

多様なバックグラウンドをもつ大学生にとって、BEAU LABOとはそのような価値を持っているのだと思います。

気づきを生み出し続ける環境へ、ようこそ

もちろん、僕があげたような話でなくても、戦略部では広報や高校生のモチベーション維持、ラボを超えたコミュニケーションの設計などなど考えることは多岐にわたりますし、
ラボにつく大学生はファシリテーションやコーチングといったスキルや、新しい分野のラボを持つ場合には0から高校生と一緒に学んだりと、活動の仕方によって全く違う気づきと学びが溢れる場所です。

しかしどんな大学生にとっても、きっとBEAU LABOに大学生パートナーとして関わることは、その大学生の好奇心を全く違う視点から刺激し、さらに一歩、二歩と進歩を生み出す場所であることは間違いありません。

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最後に

この文章を読んでくれた高校生へ。
BEAU LABOには、あなたとともに学び、あなたとともに成長しようとする高校生、大学生、そして社会人が集まってきています。
まだ探求への扉を開けていなくても、大丈夫。BEAU LABOをきっかけに、興味の探求を始めてみませんか

この文章を読んでいる大学生へ。
次の大学生パートナーの募集は春先ですが、もしあなたが「一歩、先へ進みたい」「もっと探求したい」と思うのなら、BEAUへコンタクトを取ってみてください。きっとあなたにとって、次のステップへ進むための大事な一幕になると思います。

そして、この文章を読んでくださった社会人の方へ。
私たち大学生パートナーの思い、伝わりましたでしょうか。今後BEAU LABOは、福井県からとびだして、もっとたくさんの地域、もっとたくさんの領域に、探求の機会を広げていきます。もし、私たちの理念に共感してくれたなら、BEAUにご一報いただければ幸いです。ともに、探求学習を進めていくことができたら嬉しいです。

とても長くなってしまいましたが、今回のnoteはここまで。
ありがとうございました。

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