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[ 第2部 プロ編 ] 極細木スガ子の「きっぱり言うわよ」

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「声業界の女帝」と呼ばれるマネージャー、極細木スガ子。 酸いも甘いも噛み分けたその経験で、これまで誰も言えなかったことを、きっぱりと斬ってゆく!待望のプロ向け編!
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記事一覧

第16話 アナウンサー・トモコ編「降りてこいよ言葉」

3話目では「ドキュメンタリーの読み手である俳優たちとの戦い」「美しく正しい読みの誤解」と…

第15話 アナウンサー・トモコ編「ドキュメンタリーの読み手」

三たびたちあがる不屈のトモコ。 「ドキュメンタリーで視聴者の心に寄り添うことができたらい…

第14話 アナウンサー・トモコ編「荒野は狼しか生き残れない」

「さっきから”夢の話”を聴かされて眠くてしょうがなかったけど。でも、これ、キッパリ”言っ…

第13話 アナウンサー・トモコ編「トモコの夢は夜ひらく」

その女・山止トモコ 「あーん、ったく夜だってのにいつまでも暑いわネー。ワタクシ夏は嫌い…

第12話 事務所の深い落し穴編「うわさ 【急】」

極細木の哀しき稲妻が、二人の心の闇を切り裂いていく! 誘蛾灯(ゆうがとう)の女「実は…言…

第11話 事務所の深い落し穴編「うわさ 【破】」

伝説の女マネージャー極細木(ごくぼそき)スガ子との再会を果たした私。 その頃私はベテラン…

第10話 堕ちたプレイヤー編「うわさ 【序】」

二年ほど前、伝説の女マネージャー極細木(ごくぼそき)スガ子と語りつくしたその夜、彼女から 「サンプルを創り、できる範囲で営業もしてみること」 「常に新しい読みの表現を学ぶこと」 「自立したナレーターを目指す事」 の大切さを教わった。 その教えのとおり自作のサンプルを持って営業してみたり、新しい表現を吸収しようとスクールに通ってみた。 やがてフリーのナレーターとして小さい単発の仕事をたまに出来るようになっていた私だが、まだ食うにはとても至っていなかった。 プロローグ:チ

第9話 事務所の深い落し穴編「答えを知っているのは誰か」

トイレでえづいている間、「己の心」に気づいた… 『自分じゃなくてもいい仕事』そんな仕事の…

第8話 事務所の深い落し穴編「真夜中の雷鳴」

鳴らし続けていたベルに、ようやく女将が酒のおかわりをもってくる。 「そんなにチンチン鳴ら…

第7話 事務所の深い落し穴編「不都合な真実」

さらに極細木は【養成所を経てある事務所に入って所属2年目。細かな仕事が2本しかなかった。…

第6話 事務所の深い落し穴編「いま」

『何かにぶらさがろうとする限り天国なんてどこにもない』 それは、そこにさえいけば何とかな…

第5話 事務所の深い落し穴編「だめんずの世界」

極細木は、新人の私が宝くじをあてるがごとき”夢見た事務所所属”を「落とし穴」と言い、厳し…

第4話 事務所の深い落し穴編「プレイヤーの深き欲望」

極細木が美酒に酩酊し、とうとう自分の夢をきいてくれる事になったことに喜びいさみ、私はプレ…

第3話 堕ちたマネージャー編「甘美な酒」

私と「声業界の女帝」との夜は営々と続いていく… 前回、極細木は語った。 どこの事務所にもあるマネージャーたちの姿。 「『優しさの毒』が全身にまわり、マネージャーは堕ちていくことでしか生きていけなくなるのかもしれない…」と。 深い落とし穴があることも今夜の極細木は、甘美な酒に誘われているのか、顔がほのかに赤みを帯びている。 声業界の本当の深淵を覗くことができる、絶好のチャンス。 それは私にとっても気分が高揚する夜だった。 「堕ちたマネージャーか…私たち新人プレイヤ