ヤンキーの友達が野糞していた
中学生の頃はサッカー部に所属していたのだが
僕の中学校は非常に雰囲気が悪く、その中でもサッカー部とバスケ部がヤンキーが集まると言われていた。
僕は小学生からサッカーをやっていたため
サッカー以外のスポーツはあまり考えておらず、当時一緒にサッカークラブで練習していた友達も同じ中学校に通い、サッカー部に入る人が多かった。
実際入ってみるとサッカー部の先輩はヤンキーが多かった。小学校の頃から一緒だったサッカークラブの友人以外の同級生のサッカー部員もヤンキーの先輩に影響されてか次第に素行が悪くなり、ヤンキー化した。
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ある日、サッカー部では宿舎を借りてプチ合宿が行なったことがあった。夜にはバーベキューをして、宿舎の近くには墓地があったため、肝試しを行う予定になっていた。
ヤンキーという生き物はどうしてあんなにバーベキューが好きなんだろう。普段やらないバーベキューに興奮して、食べ物で遊んだり、肉を大量に焼いて焦がしたり大暴れしていた。またヤンキーたちは日頃から暴れているせいでエネルギーが常に枯渇しているのだろう。とんでもない量を食べていた。
それが終わったら肝試しのイベントが続くわけだが肝試しと言っても墓地の周りを数人のグループに分かれて歩くというもの。僕のグループは先輩(ヤンキー)3名、同級生(ヤンキー)1名、僕の計5名。ヤンキーに囲まれた最悪なグループ構成になってしまった。
墓地の周りを歩く肝試しが始まると
陰キャな僕は当然イジられる。
「あのお墓をタッチしてこい」
「なんか面白いことして」
など低レベル極まりないイジり方をしてくる。
「そんなこと誰がやるかよ!!お前らがやれ!!!」
なんてことは言えるはずもなく
「あっ!!はぁい。」と笑顔でヘコヘコしながら対応する。僕の後ろでは、ボソッと同級生であるヤンキーが小さな声でお腹が痛いと言い出していた。
先輩ヤンキーの対応をしていたので、同級生ヤンキーのお腹が痛い発言は完全にスルーしていたのだが、同級生ヤンキーは遂にお腹が痛い、もう我慢できないと僕に言い始めた。
しかし、トイレがある宿舎はまだ少し歩かなければいけない位置にある。
僕「この辺りにはトイレがないから少し我慢して歩こう。」
同級生ヤンキー「もう絶対我慢できないから、ここでする!!!!」
ここですると言っても周りには墓地があるだけのほぼ森の中。最初は同級生ヤンキーの冗談だと思ったが、本気そう。
同級生ヤンキーとこんなやり取りをしていると先輩ヤンキー達が同級生ヤンキーが野糞することに気づいてしまった。先輩ヤンキー達は
先輩ヤンキー「うわぁ!野糞とかまじかよ!汚ねえ!逃げろ!!!」
と逃げてしまった。
中学生らしいと言えば中学生らしいが、先輩ヤンキーは、下級生といえど同じヤンキーを気遣う気持ちは皆無。酷い人種である。
残された僕と同級生ヤンキー。
もう同級生ヤンキーは森の中でパンツを脱いでうんちをしようとするウンチングスタイルの体制になっている。
同級生ヤンキー
「1人で森の中いるのは怖いからここにいろ!!」
ええ……
流石に可哀想だから側にいるつもりだったけど、命令口調ですか…とは思ったがしょうがないので側にいて、同級生から目を離し、野糞が終わるまで待つことにした。
すると同級生ヤンキーは
「暗闇が怖いから周囲を照らせ!!」
とのこと。
野糞している姿は見たくないので、当時持っていたガラケーのライトを照らすのだが、続け様にまた同級生ヤンキーからお願いがあった。
「お尻に虫がつかないよう見ててくれ!」
確かにライトで周囲を照らしたから虫が集まってきたが野糞してる最中にお尻に虫がついてないか見るということはだ。
野糞を見ることは不可避。
他人のうんこは見たくないので、それは厳しいと伝えると
「いいから!!」
何がいいからなのか全く意味不明だったが、一歩も譲ってくれなそうだったのでお尻を確認する事にした。
するとそこには
ブリブリーーーと野糞を垂れるお尻が!!!
正直虫がお尻についてるかどうかなんて見てない。そんなのよりインパクトあるものが目の前にあるからそちらを見てしまう。
うわ…!きったねぇ!!!!と思いながら
申し訳ないが笑ってしまった。このシチュエーション笑わない人がいたら、感情を持っていない人間だね。
諸々終わって、同級生ヤンキーからお尻を拭く紙を持っていないか尋ねられたが、持っているわけがないので、仕方なくその辺の葉っぱでお尻を拭いていた。
そして、宿舎に帰る道中
同級生ヤンキーと2人で歩いて帰るわけだが
「お前、絶対他の人に言いふらすんじゃねぇぞ!!」
と凄みを利かせて口止めを強要された。
しかし宿舎に戻ったら、先に戻った先輩ヤンキーが既に言いふらしてしまっており、同級生ヤンキーは野糞ヤンキーとなった。
人の野糞を見る事は人生でもう2度とないだろう。貴重な糞体験をさせてもらった。
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