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駆け込み乗車はやめましょう


この前、電車のドア付近で立っていたら
駆け込み乗車を試みようとしているおじさんを見かけました。


そのおじさんが目指していたのは僕が立っているドアであまりにも猛ダッシュで駆けてきたので、おじさんが電車に間に合うかどうかをまじまじと見続けてしまいました。


しかし、残念ながらドアがそのひとの目の前でプシューっと閉ってしまった。


すると、そのおじさんは
今まで猛ダッシュをしていたにも関わらず、ドアが閉まった瞬間


「え?全然猛ダッシュしてませんけど?間に合わなくて残念なんて微塵も思ってませんけど?」


みたいな澄ました顔でホームを歩き出していた。


おじさんの猛ダッシュを見ていた僕からしたら
澄まし顔がめちゃくちゃ滑稽に映り、ダッセェな!!何澄ました顔してんだ!と思い


もう少し悔しい態度をしろよ!と1人でツッコミを入れてしまい、なんか面白かった。


ーーーーーーーー


そんなことがあって
今度は僕が駆け込み乗車を試みる側になった日があった。


駅の階段を猛ダッシュで駆け上がり、上がりきったところでまだドアは開いていたが、あと数歩のところでドアが閉まってしまった


そしてこの時、
僕はかつて見たおじさんと同じように


「え?僕は間に合おうなんて思ってませんけど?必死こいてないですよ?」


と澄ました顔をしていたのだ。
息も上がっているはずなのに上がっていない風を装っていた


おそらく電車のなかにいるひとに
「あのひと頑張っているのに間に合わなかった」と思われたくなかったから無意識でやってしまったのだと思われる。


あの時のおじさん、ごめんなぁ…
こんな気持ちだったんだなぁ…


相手の立場になって初めてその人の気持ちがわかるんだなぁ…

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