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希少性を化学する。ためになるかもしれないお金の話。【『1億円成功法則』を客観力で考察:お金持ちの真似しても小銭稼ぎしかできない理由】

井ノです。

書店に並ぶ成功法則の本のタイトルを見ていると、みんな「1億円」が好きなんだなあとしみじみと感じます。

最近私が読んだ本にも『1億円会話術』、『年収1億円を稼ぐ人の頑張らない成功法則』、『天職を見つけてお金持ちになる1億円勉強法』などがあります。みんなの中に「成功=1億円」というような共通認識がある気がします。

果たしてこれらの成功法則に再現性はあるのでしょうか。私たちが認識を改める必要があることは、メンタリストDaiGoさんも先日の放送で言及していたように、「お金持ちになるための成功法則が本当に正しければ、みんなお金持ちになっているはずだ」ということです。

世の中にはこんなに多くの成功法則がビジネス書が溢れているのに、1億円稼げるようなお金持ちになっている人は1%もいないのは何故でしょうか。

それは、起業本を読んだからといって実際に起業する人が1%もいないということ同様に行動したかどうかなのかもしれません。ただ私には、もっと根本的な理由があるような気がするので見解をまとめてみます。


お金持ちの真似をしても小銭稼ぎしかできない理由

結論から言うと、世の中のお金稼ぎ成功法則のほとんどが、既に成功した人のノウハウ集だからです。例えばホリエモンさんが「好きなことだけで生きていく」と言っているから、じゃあ好きなことだけしてれば成功するんだと思って行動したところで、お金持ちにはなれませんよね。

彼が成功できたのは「好きなことだけで生きていく」というような思考回路を持って、自分だけの「ちがい」を活用して起業したからです。成功者の行動をただ真似すれば良いという訳ではないということがわかると思います。

また、お金持ちの発言には必ず意図が含まれているということは、客観力によって読み解いておく必要があります。彼らが成功法則を公開することで、より彼らにお金が入るような仕組みに気付く必要があるのです。

例えばTEDxTokyoなどのような世界的な講演会でも、素晴らしいプレゼンをしたのにも関わらず、最終的には自分のオンラインサロン紹介になっているような事例もあります。成功者の言っていることだから全て正しいと盲目的になっていると発言の意図に気付くことはできず、都合の良いようにコントロールされてしまいます。

上手い話には裏があると言われるように、本当に上手い話があるなら独占するのが当たり前だし、それを教えてくれるというなら裏しかないのです。

つまり私たち一般人が成功するためには、偽りの成功法則にコントロールされないための客観力が必要です。例えば学生であれば親や先生から勉強が大事だと言われると思いますが、学校の勉強というのは受験合格のためのものであり、お金持ちになるための勉強とは全く別物です。

それでも良い大学を卒業して良い会社に入って評価されて昇進するのが大事なんだと言われるかもしれません。ただ他人が作った会社に属している以上、どんなに頑張っても年収1000万レベルが関の山なのです。

年収1000万もあれば生きて行くだけなら十分かもしれませんが、本当に1億円稼ぐレベルのお金持ちになりたいのであれば、他人の作った仕組みやルールに従ってコントロールされているだけでは不可能ということがわかると思います。

じゃあどうすれば良いかということですが、既に成功した人の成功法則ではなく、一般人が成功するための成功法則を知る必要があります

何故なら世の中にありふれている「お金持ちの行動やノウハウ」を真似しても、他人のコントロールから抜け出すことはできず、みんなと「おなじ」結果しか生むことができません。

一般人が成功するために大切なことは、「お金持ちの行動やノウハウ」を真似ることではなく、「お金持ちの思考回路やマインド」を真似ることです。そして自分が人生の主導権を握るためには、何かしらの形で起業しなくてはいけないということです。


起業はロッククライミングからボルダリングへ

山口周氏の「ニュータイプの時代」などでも言われているように、これからの時代は「おなじ」ことより「ちがい」があることが希少性が増すため価値があると言われています。起業して成功するためには、一般解ではなく特種解を導く必要があるため「アート思考」が求められます。

例え起業できたとしてもラクして他人と「おなじ」ことをやっていては小銭稼ぎしかできません。それは希少性が無いからです。一億円稼ぎたいのであれば、誰もやりたがらないような一番面倒なやり方で「ちがい」を生み出さなければなりません。

それはきっと誰も登ったことが無い断崖絶壁をひたすら登っていくようなチャレンジです。ようやく登れたとしても何も無いかもしれません。ですが視野を大きく広げることができます。

せっかく登るなら他人が踏み鳴らしてくれた道よりも、自分だけの道を切り拓いた方が面白そうではないですか。その先に誰も見たことが無い景色が広がっていたら最高の体験になることでしょう。

起業はハードルが高い、一般人には無理だと思われがちです。その成功率は10回に1回程度だとか、上手く行っても10年後には消えているなどと言われています。確かに諦めずにチャレンジを繰り替えすだけの体力は必要でしょう。ただ倍率で言えば東大合格するよりオリンピック選手になるよりも全然簡単だと思います。

近年では起業のリスク自体がどんどん下がっているのです。例えるなら昔はロッククライミングだったものがボルダリングレベルになっています。それくらい起業のリスクやハードルは下がっています。

一般企業に勤めながらでも働き方改革や副業解禁などで個人が使える時間は増えているからです。

また『レバレッジ起業』でも語られていたように、インターネットとバーチャル社員(個人事業主)チームを活用することで、誰でも場所を選ばず低リスクで起業できる時代になっているのです。


希少性が価値を生むための必要条件

以前の記事で クリエイティブとは何かお話ししました。

・クリエイティブ=アート × デザイン 
・クリエイティブ=アイディア × 仕組み(技術・サイエンス)
 

今回お話ししている「希少性」はクリエイティブにおける「アート」や「アイディア」と同類の「ちがい」を生むためのものです。この「希少性」の価値を高めるための「デザイン」や「仕組み」とは何でしょうか。私はそれは「発信力」であると提唱したいと思います。

価値=希少性×発信力

つまり、どんなに自分だけの希少性や「ちがい」があっても「発信力」が無ければ価値が低くなってしまうのです。ここでいう「発信力」の高さとは「信頼度」「影響力」「タレント性」「フォロワー」の数や大きさに比例します。

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例えばメンタリストDaiGoさんは、成功するために最初はテレビ番組で海外発祥のメンタリズムという「希少性」に基づいたパフォーマンスをすることでタレント性や影響力を獲得するという戦略を取りました。

その後、海外研究論文などを元にした知的生産コンテンツ配信という独自路線を開拓し、その「希少性」によって人気を博しています。今では後追いして真似する人も増えていますが、それでも他の追随を許さない勢いを維持し続けています。

また教育コンテンツが全く充実していなかったニコニコ動画に目を付けて、誰もやっていなかったという理由で乗り込んで、ニコニコチャンネルの月額会員100万人突破という偉業を達成しています。(追記:最近YouTube200万人突破されたそうです。本当に凄い)

このように「希少性」と高い「発信力」を組み合わせることで、その道の第一人者として大きな価値を生めるということがわかると思います。

また他のジャンルの人気YouTuberとしては、カジサックさんが挙げられます。彼は元々「お笑い芸人」として獲得した「影響力」や「タレント性」を元にYouTuberとして活躍されています。ただ動画の内容としては他のYouTuberとそこまで差がありません。「発信力」さえ高ければ成功できるパターンもあるということがわかると思います。

両者に共通しているのはテレビ番組や事務所などの影響力によって「発信力」を獲得したということです。これを一般人が真似することは難しいと思いますので、基本的には地道に情報発信してフォロワーを増やしたりするプロセスが必要でしょうが、逆に言えば他人と差別化するために工夫できるポイントではあると思います。

例えば自分と似たような生まれや境遇、学歴や経験で成功した人の行動を分析するのが効果的だと思います。あとは身近で何かしらバズった人がいたら話を聞いてみるのもありでしょう。

ただ「発信力」を得るために悪さをする人間もいます。それは虚偽のプロフィールで「信頼度」を獲得して情報商材を売ったり、炎上という手段でフォロワー数だけを獲得しようとする輩のことです。彼らにコントロールされたり騙されないためにも「客観力」が重要なのです。

何やっても成功すればそれで良いんだという割り切った考え方の人もいるかもしれませんが、人としてどうなのと思いますし、多くのアンチと渡り合えるだけのメンタルの強さが無ければやっていけないでしょう。オススメはできません。

今後はクラウドファウンディングがあるように「評価」や「信頼」さえあれば、いくらでも「お金」を調達できる社会になっていくと言われています。例えるなら1億円あってもフォロワー100万人にすることは難しいが、フォロワーが100万人いれば1億円稼ぐことは難しくはないということです。

なんにせよ自分を応援してくれるフォロワーの存在は大切にしていくのが良いと思います。


どうしても1億円稼ぎたい人のために

どうすれば本当に1億円稼げるのかという観点でお話ししてきましたが、世の中に偽りの成功法則が溢れていることからもわかるように、一般論で語ることはとても難しいです。

ですが、私が自分起点の「ちがい」を生み出すために効果的だと思う方法を4つご紹介します。

①「アート思考」によって自分だけの「ちがい」を見つけること。

「アート思考」については以前の記事で紹介していますので、良かったらご覧ください。

②大量に読書して「客観力」を身に着けること。

他人に人生の主導権を握らせないためには「客観力」が必要です。そして「客観力」によって人生で成功するためには「自己内省」と「知的謙遜」のスキルを身に着けることが大切です。先日紹介したメンタリストDaiGoさんの『超客観力』の本を読むことが役に立つでしょう。

また本を大量に読むこともおススメします。そうすることで、たくさんの著者の考え方や価値観を知ることができるため、物事をあらゆる方面から判断する「客観力」が手に入ります。自分の好きなジャンルだけでなく、全く興味が無いようなジャンルの本も読むようにすると、より新しい視点を手に入れることができるはずです。

③既存の仕組みを利用してプチ起業してみる。

起業と言うのは、とにかくやってみなければ始まりません。世の中には簡単に無料で始められる仕組みというのはいろいろあります。「YouTube」に何でもいいから動画投稿してみたり、「note」で有料記事出してみても良いでしょう。大切なのは小さく始めて起業の感覚学ぶことです。

また向いて無さそうだったら、すぐ別の手段に切り替えることも大事です。どれだけやっても成果が出なかったら自分が向いていない分野に時間を浪費してしまっている可能性があります。ときには過去の成功体験や経験に縛られず新しいことにチャレンジする柔軟性が求められるでしょう。

④メンターを見つけること。成功者の話を聞きに行くこと。

チャンスというものは自分の思いも寄らない所にあるものです。何故なら自分で思いつくことができるなら、もう既に成功しているからです。そのため誰かに聞いたり指摘してもらうことでチャンスが掴めるのです。

メンターとしては正解を教えてくれる「先生」や「コンサル」ではなく、方向性ややり方を教えてくれる「師匠」や「コーチ」を探すのが良いでしょう。

何故なら、「先生」や「コンサル」に教えてもらうと「おなじ」答えにたどり着くからです。「師匠」や「コーチ」は「ちがい」を生み出すための「問い」を与えてくれます。

師匠としては、人生の師匠、ビジネスの師匠(自分が活躍したい業界)、精神的な支えとなる師匠、この3人を見つけることを目指すのが良いでしょう、

また「成功者」の話を聞きに行くことも大切です。今の自分と「成功者」のギャップを肌で感じることが成功するための糸口になるはずです。



あとがき

私のメンターは誰だろうと考えた時に以下のようになりました。

・人生の師匠:メンタリストDaiGoさん
生き方に共感する。トップクライアントになって支援したい。

・ビジネスの師匠:スティーブ・ジョブズさん
彼のように妄想を育てて世界を変えるイノベーションを起こしたい

・精神的な支えとなる師匠:森田正馬さん?
精神的に病んでた時に「森田療法」に出会って復活したから。

あとは私もプチ起業してみようかと思います。何か本を出版したいという思いはあったのですが、紙の本を出そうとすると大体200万円くらいかかるらしいですね。ただ「Kindle」の電子書籍なら無料で出版できるという良い話を聞いたので、ちょっと試しにやってみようと思います。

余談ですが、ビジネス書要約系のYouTuberも増えてきたなあという印象です。しかもみんな似たようなツールを使って海外のキャラが出てくる感じのやつです。背中にジェットを乗せたサラリーマンがよく出てきます。

ああいう人達は本を選ぶ時は、いかに再生数を稼ぐか、万人受けする内容かで選んでいるような気がしますね。お金稼ぎが目的であれば正攻法かもしれませんが、Amazonの高評価だとか、ベストセラーから選出したり「おなじ」ツールを使って「おなじ」ような内容ばかりです。

たまには誰にもレビューされていないような本を読んで直感的に良いなと思ったら自信をもって紹介する。それだけで希少性や「ちがい」を生み出せると思いますね。皆さんも一度クリエイティブについて考えてみて下さい。

【参考文献】

【ムダに悩まない理想の自分になれる 超客観力 】

【天職を見つけてお金持ちになる 1億円勉強法】

【年収1億円を稼ぐ人の頑張らない成功法則】

【うまくいく人がやっている 1億円会話術】

【ニュータイプの時代 新時代を生き抜く24の思考・行動様式】

【普通のサラリーマンでもすごいチームと始められる レバレッジ起業 「バーチャル社員」があなたを救う】


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