見出し画像

なぜ勉強しないとならないのか?

本日は、中学生のみなさんと、
「なぜ勉強しないとならないのか?」をみんなで議論しました。
(素人丸出しのサムネイルで失礼します)

親とか、先生とか、周囲の大人には
・勉強しないと、将来困るよ
・勉強しないと、高校、大学とか行くのに困るよ
・勉強しないと、いい大人になれないよ
こうやって脅される(?)のですが、どうも納得がいかない。

だって、高校生になったことないし、大学にいったことないし、
大人になったことないし、分かりませんよね?

「いい大人」ってなに?「将来こまる」って言われてもどう困るんだろう?
って思いますよね?

とはいっても、
・勉強しないといけないのはわかっているけど、苦手だし、嫌い
・勉強は正直めんどうくさい
・勉強しなさいと言われると、正直いらっとするけど、正しいことなんだと思う
・自分より長く生きている人が言っているのだから、やらないといけない
こんな気持ちも同時に持っていることがわかりました。

中には
・どうせいつか死ぬのに、どうしていま勉強しないといけないのか分からない
という意見もありました。
・勉強って、自分の人生をよくするためにやることのはず。
どうせ死んでしまうのに、勉強してよい人生にする意味はどこにあるのか?
こんな哲学的(?)な意見もありました。

参加したみんなが、この意見を掘り下げたいという意見で一致したので、
さらに議論しました。

中学生にみんなにとっては、あと45年から85年くらい人生が待っている可能性が
大きいです。

死んだあとにどうなるのかは、意見が分かれるところでしょうが、
今日来ているみんなが、残りの人生に何を求めているかを聞いてみたんです。

そうして発見したことがあります。

・半分の人は、お金持ちになりたいと思っている
  お金がたくさん欲しい。楽して、自由に生きたい。レクサス買って乗りたい。
・半分の人は、「ふつう」の生活をしたいと思っている。
  普通の高校、普通の大学、お金に困らないくらい。平凡な人生。楽してゲームしてたい。

これがきっかけで大きな発見がありました。

今の日本ですと、
・1000万円以上稼ぐ人は、9人に一人くらいしかいません。
・「ふつう」レベルの所得は、564万円くらいです。
 このレベル以上の所得を得られるのは10人の働く人のうち4人だけです。
・働く人の3人に1人は、所得が普通よりも低い300万以下です。
・ちなみに時給1000円で、1日に8時間、月に22日働くと、年収は211万円になります。

:厚生労働省の資料より

簡単に言えば、ふつう以上の生活をするということは、
3人が参加して、2つのイスしかない「イスとりゲーム」をしているようなものなんです。
イスに座れなければ、ふつう以下の生活水準になってしまうわけです。

さて、こどもにとっては、生まれ育った環境の中で体験してきたことがすべてです。
裕福な家庭に育てば、お金がなくて困る体験はしていないでしょうし、
自分の今の生活が「ふつう」と思ってしまうかもしれません。

でも、こうやって現実のデータがインプットされることで、
新たな気づきがあったはず。

今の生活をしていては、「ふつう」の将来はないかもしれない。
であれば、今のうちに、自分の価値を高めるための「準備」をしないとならない。
英語の文法とか、数学の公式とか、歴史の出来事とか、化学反応式とか、
そんなことではないんです。

自分はどんな人生を送りたいのか?
どんな仕事に就きたいのか?
自分でゴールを定め、そのために必要な「人生の準備」は何かを考える。

その中に、もしかしたら、大学進学が必須ということがあるかもしれません。
例えば、IT業界に行きたいならば、コンピュータやプログラミングの知識はあって当然ということもあるでしょう。
想像力とか、団結力とか、コミュニケーション力が重要視される職業もあるでしょう。

このような必要な力をいまから備え、鍛えておく。
これが「勉強」なのだと、今日参加した生徒の皆さんは気づいてくれたのではないかと
思います。

前提となるインプットが変わると、結論が変わるということがあります。
こどもイノベーター塾では、前提が本当に正しいのかと問いかけ、
そこから、異なる視点で物事を見る力、そして、人とは違う発想で問題を解決する力
を養っていきます。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?