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【毒親連載小説#47】中国渡航編2-1〜リベンジへの道〜

私は、
中国で初めて就職をしたり
旦那と出会ったりなど、
中国との縁がとても深い。

政治的な面やモラルの面では
賛否両論あるのだろうが、
私の人生の中で中国という国は、
私が初めて海外に飛び出した時に
受け止めてくれた場所であり、
精神的に支えてくれた
恩人ならぬ「恩国」。

30の時に私が就職したのは
外資系企業のとある
コールセンターだった。

時代はリーマンショック
真っ只中。

一度は決まった就職が
危うく凍結しそうだったのだが、
どうにか滑り込んで
就職することができた。

このコールセンターは
日本のお客様を対象にした
サポートセンターの職場。

同僚のほとんどは中国人だった。
しかし、彼らは日本留学期間が長く
日本語のレベルはかなり高かった。

それなりに
名の通った会社でもあり
エリートの集団でもあった。

ここは中国でありながらも、
この職場内では
中国語を使うことはほとんどなく、
日本にいるかのような錯覚に陥った。

初めの一年間は
中国人の同僚と一緒に研修に参加し、
研修の全ては日本語で行われた。

職場内も基本的には日本語なので
日本語が通じないということは
一切なく過ごしてきた。

それは、別の言い方をすれば、
この環境で私の中国語が
全く伸びることもなかった…
とも言える。

中国での生活が
1年経過しようとした頃だった

私は突然、
とある日本人の先輩から
声をかけてもらったことがきっかけに
社員教育チームに抜擢された。

これは私自身
とても驚いた出来事だった。

(つづく)

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