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断片

没頭こそが如何なる快楽にも勝る幸せ 幾百の無秩序よりたった一つのロマンス 愚痴を吐く自分の姿こそが最も醜い 精神的にセクシーであり続ける 死に際に「愛したこと」を思い出せるよう 孤独、憂鬱、無気力の全てを味方につける 何度裏切られても信じることをやめない 全部忘れていくことをもう恐れない 自分とも他者とも対話し続ける 脳ではなく身体が思考を形作る たとえ“書く”に能わずとも決して辞めない ナルシシズムとストイシズムを併せ持つ たった1人を愛し抜く誇りを

    • 通り雨みたいな毎日

      ■ 散歩して考えていた 1時間ほど散歩して焙煎所に向かう。真っ直ぐ行って右に曲がるだけのこの単調な散歩を私はどこか気に入っている。私に言わせれば、焙煎所のある街、区画は仄かな幸せに包まれている。珈琲豆の焙煎でしか出せない独特の匂い、テーマパークに広がるキャラメルの香りの様に甘く、それでいて甘ったるくない。そんな香りが通り一体を包み込んでいる。香りが充満している通りに入ればすぐにわかる。珈琲が飲めない人でも、焙煎所の匂いは好きな人が多い。私の好きな街にはいつも焙煎所がひっそり

      • 書くに能わずともそれしかなくて

        あまりにも赤裸々に、重く感情を書きすぎてしまったので一旦有料にさせてください。 お金が欲しいわけではないので返金可能にしました。どうか見られた方は忘れずに返金申請してください。 こんな状態でも書くことによってしか自分を癒せない特性を愛し、呪います。

        有料
        100
        • 帰る場所があるから不完全なまま美しく生きられる

          お正月は自分のだらしなさ全てと向き合う機会になった。先延ばしにし続けてきた些細なタスクは、いつの間にかエベレストを超える(全僕が泣いた)高さに積み重なった。すぐに終わるような小さなタスクから、1週間かかっても終わる気がしないような巨大タスクまで、バリエーション豊かに僕に乗り掛かっていた。年末にかけての仕事納めでも、適当になってしまっていた業務が徐々に問題という形で現れてしまって、どうにもこうにも身動きがとれずにいた。カレンダーは3ヶ月前に入れた繰り返しのイベントだけを僕に通知

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        • あなたに
          7本

        記事

          着の身着のままみずみずしく

          生きてるだけですべきことは本当に増えていく。 生きてるだけで腹は減るし、眠たくもなるし、人と話したくなる。 生きてるだけでお金はかかる、支払い通知は積み重なるし、クレジットカードの引き落としはやってくる 生きてるだけで誰かを傷つけるし、生きてるだけで誰かを救うこともある。 完璧なんてないのに、言葉を使って解像度高く未来を思い描いてしまうと理想と現実の乖離に押し潰されそうになる。根拠なき自信を持つことが重要だと人に説いておきながら、どうしようもない夜も、何も考えられなくてス

          着の身着のままみずみずしく

          噛み締めるように言い聞かせる

          僕が最も僕でなかった時の言葉を少し。 やりたいことなんてない方が良い。やりたいことがあったところで、そこに時間やお金を使うだけで他のやりたいことが制限されてしまう。夢なんて持たない方がいい。一度でも持ってしまったが故に、その夢に囚われてしまって身動きが取れなくなる日がいつか来るから。大切なものも増やさない方がいい。持ち物が多くなると身軽に動くことが困難になる。いつだって、目の前の物事だけに対処する方が良い。すべきことは全て細分化された状態で目の前に並べ立てられていてほしい。

          噛み締めるように言い聞かせる

          当たり前を当たり前にしたくなくて、私はクローゼットに閉じこもる

          あまり人に言えない癖がある。 少し奥行きがあるクローゼットにカーペットを敷き、小さな椅子をテーブルがわりにセットする。ドアの小さな隙間から電気スタンドのコンセントを通して扉を閉じる。これだけで私だけの国が完成する。 その国は、服と本の山で国土が形成されている。その国へのパスポートはいらないが必需品がある。それは大好きな香水(もしくはルームフレグランス)・パソコン・ゼンハイザーのヘッドホン・淹れたての珈琲だ。 少しだけ埃っぽい匂いのその国に1プッシュだけ香水をかけてあげる

          当たり前を当たり前にしたくなくて、私はクローゼットに閉じこもる

          台風が来ると聞いたから、窓を全開にして眠った。

          この世の中に一切のノイズを含まずに最も心地よく耳に届く音があるとしたら、それは雨の音だと信じている。 雨の音、真っ暗な部屋、シャワーを浴びる気力も湧かず外出したままの服装、床に落ちたiPad、洗っていない水筒、その他諸々私の残り滓。普段なら1つ1つの怠惰の具現化が肌荒れにつながるようなストレスの原因となって、身体中を紫色の何かがどろどろと回ってどうしようもなくなる。そういう時はいつもYoutubeショートを見るしか、Twitterを見るしか、漫画を読むしかできなくなる。何も

          台風が来ると聞いたから、窓を全開にして眠った。

          生きるを楽しみながら時間を消費している

          普段から全くもって省みようとしない生活を続けていたおかげで無事若くして満身創痍な体を手に入れてしまった。しゃがむのすら億劫になって初めて、機能衰退を恐れてフレイル予防に出かけるおじいちゃんおばあちゃんの気持ちが少しだけ分かったような気がした。体と心はつながっているとは言うものの、こんなにも突然動きづらくなるとは想像もしていなかった。だからと言って日々を止めることはできないからこそ痛み止めで乗り切る一日一日。 休むことが苦手な私はいつの間にか『動き続けるタイプ』の人間になって

          生きるを楽しみながら時間を消費している

          かまびすしさすら楽しんで

          いろんな諦めが、受容が、割り切りができるようになってきた今だからこそ書いて残すべきことがあると感じて久しぶりにnoteを開いた。綺麗に書こうなんて思ったらば、頭の中のnoteでたくさんの文字が飛んで回って、右往左往として、どの言葉も捕まえられなくなるから。だから綺麗に書かない。これはただ、息を吸って吐いているような、そんな単純な動作にしたい。誰も吐いた息を見返したりはしない、そんなように。 OSを取り戻す世界に一つだけのオペレーションシステムがみんなの中に入っていて、朝起き

          かまびすしさすら楽しんで

          人生を手入れしなくなった僕に向けて

          ”このままじゃだめだ” そんな気持ちに襲われる でも、今感じている「このままじゃだめだ」は、今まで感じてきたそれとはなんだか質が違うように思う。フィルムが焼かれていくような、じわじわと迫り来る焦りや不安、そういったものじゃなくて。もっとまろやかな「このままじゃだめだ」がお腹の底の方にある。 やる気が出ないことを言い訳に、たくさんのことを先延ばしにした 無理に笑顔を貼り付けた 「きみは〜〜だよね」に辟易として笑って誤魔化し続けた 言葉を大事に扱わなかった ゆっくり触

          人生を手入れしなくなった僕に向けて

          書いて書いて書いて整理して、こっちはいらない、こっちはいるって切り分けていく。切り分けすぎると自分の立ってる居場所がわからなくなるから、時々「全体」を感じられるように振り返ってのんびりする。こんな感じで生きたい

          書いて書いて書いて整理して、こっちはいらない、こっちはいるって切り分けていく。切り分けすぎると自分の立ってる居場所がわからなくなるから、時々「全体」を感じられるように振り返ってのんびりする。こんな感じで生きたい

          雨の音しか聞こえないと心が落ち着く 周りに誰かがいても、自分だけがここにいてるように感じられる。

          雨の音しか聞こえないと心が落ち着く 周りに誰かがいても、自分だけがここにいてるように感じられる。

          今日は今日で、昨日は昨日で、毎日違う自分に出会って、違う自分と向き合っている。

          髪の毛につけたワックスも落とさずに、ベッドから片足だけを落とすようにして何時間も寝てしまっていた。ここ最近、起きてすぐの状態が憂鬱であることが多い。お腹の奥に沈み込んだ脂肪分たっぷりの生クリームみたいなそれを取り除くために、風呂場へ向かい昨日のままの服を剥ぎ、シャワーを浴びる。朝にシャワーを浴びる習慣があれば、毎日澄んだ気分で生活を送ることができるのにと思う一方、シャワーを浴びることそのものが大変億劫で、この習慣を生活にインストールするのは難しいだろうなとも思う。 自分自身

          今日は今日で、昨日は昨日で、毎日違う自分に出会って、違う自分と向き合っている。

          あなたを最後まで看取ると決めてからの私の人生

          #日記 鳴っているはずだったアラームは聞こえず、気づけばぐっすりと寝てしまっていた。僕にとって寝ることは忘れることに等しい。人生を方向付けるベクトルを固定して毎日同じ自分でいたいのに、ぐっすりと寝てしまうとそれら全てを忘れてしまう。だから寝ることが怖い。 昨日まで持っていた情熱、一昨日まで好きだった人、得意だったこと、最近までお気に入りだった色。全部束ねて花束にして、プライスタグには168って書いて大切に持っていたいのに。 ぐっすり寝て、全部忘れてしまうのが嫌だ。 寝な

          あなたを最後まで看取ると決めてからの私の人生

          より大きなナニカにスポイルされたいと思うA4サイズをめくった先には、自分は自分でありたいという別の用紙が待っていて。きっともう一度巡ると、本当に大切な人にスポイルされたいなんて思う自分がいる。どれだけ捲れば腑に落ちるんだろう。いつまで衝動に踊らされ続けるんだろう。今日も生きてる。

          より大きなナニカにスポイルされたいと思うA4サイズをめくった先には、自分は自分でありたいという別の用紙が待っていて。きっともう一度巡ると、本当に大切な人にスポイルされたいなんて思う自分がいる。どれだけ捲れば腑に落ちるんだろう。いつまで衝動に踊らされ続けるんだろう。今日も生きてる。