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我が家を笑顔にしたさつま揚げ

『身体がとてもダルくて寒気が止まらなくて節々が痛いのです』

いつも元気な奥さんから前ぶれない突然の連絡。普段、痛いのなんのっていうような人ではない。案の定、その晩一気に39℃まで熱が上がり寝込んでしまった。

嫌な予感は的中。コロナだった。しかもまさかの2回目。前回も家族7人のうち4人が感染した。覚悟はしていたが、今回も人口密度に比例して、瞬く間に家族内に広がった。

翌日には7歳三女。

2日後には私が。

3日後には2歳次男まで。

受験を控えている中3次女が無事であったことが不幸中の幸い。みんな高熱にうなされたものの、1日で熱は下がり解放に向かったこともこれ幸い。

神様がくれた束の間の休息と思い、ゆっくり安静にするしかない。昼さがり、リビングでまったり過ごしていると……

「ピンポーン」

青白い顔で家の中から出てきたマスク親子を見て、配達の兄さんが確実に「ゲッ!」とした顔になった。

「そこらへんに置いといてく……」ぐらいのところで、足早に荷物を置いて立ち去っていくお兄さんに果たしてありがとうの声は届いただろうか。

大きな荷物の送り主は、もつにこみさん。


鹿児島 別甲屋さんのさつま揚げ

計らずとも、なんともありがたいタイミングの寒中見舞い。ご親戚が営むさつま揚げ屋さんとの事。

前回、家族で倒れたときに助けてくれたのもnoteのお友達。近くの友より遠くのnote友。本当にありがたい。

練り物のミルフィーユ
2段目まで。さつま揚げのおせち。

ゴロっと大きめの人参が入ったさつま揚げをさっそくいただく。

なんとも言えないぷりぷりした食感。シャキッとしていておやつ?てくらい甘い人参。深みのある甘さと香る魚の風味。本場のさつま揚げ、めちゃ旨い。日本酒もってこーい!

あやうく昼から飲むところだったよ、もつにかみ(神)さん。家族でアレを食って元気出せということだな。これは神からの啓示。

冷蔵庫の中を確認し、買い物に行った奥さんにすぐ連絡をする。

「美味しそうなさつま揚げを友人からいただいたので、今日アレにしませんか?」

「わかった!最低限の買い物でアレ作れる」

Mr.&Mrs. スミスのように日ごろからドンパチしていてもここぞという時には結束力がハンパない我が家。

病んでいても旨いものを食べることに妥協はしない。さっそく昼過ぎから奥さんが煮込み始めた。

グツグツ。出汁のいい匂いが漂ってくる。

噂のアレ

さつま揚げの風味を活かすように、うす味でじっくり煮込む。なんと贅沢なおでんだろうか。写真を撮っていると、くぅ~っとお腹が悲鳴を上げる。

数時間煮込んで出来上がり。

お好きなものからどうぞ

お好みで味噌だれをつけるが、まずは何もつけずさつま揚げの素材の味を楽しもう。

まず出汁から。

さつま揚げから滲み出た魚介の出汁が甘い。そして深みがあって優しい。はい優勝。

ごぼう天、れんこん天、にら天、きくらげ天、どれも具材がたくさん入っていて美味しかったが、その中でもさつまいも天が、めちゃくちゃ旨い。とにかくさつまいもが甘いのだ。

あまり食欲がなく心配していた2歳次男もれんこん天をすごく気に入ってカリコリしながら2個も食べた。

途中で味噌ダレもつけて味変。ここからは日本酒も解禁。これは飲んじゃうよね。

味噌ダレとスダチでどうぞ

おでん大好きの美食家長女もあと一個、あと一個と言いながらずっと食べ続ける。

締めはやっぱり卵。卵の黄身を優しい味の出汁に溶かして白身と一緒に流し込む。

ふと顔をあげると、目の前の奥さんも、長女も同じ食べ方をしていて顔を見あわせニッコリ。

「あぁ旨い!」

まだ完全じゃない鼻をみんなすすりながらも、ほくほくと心温まるひとときを過ごした。

もつに神さん、ありがとう。

食べて食べてコロナを追っぱらおう。

まだまだ寒い冬が続きますので、みなさまも温かいもの食べてポカポカとお過ごしください。


めちゃ旨い、さつま揚げはこちら。
さつまいも、おすすめです。

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