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障害のある子どもの暮らしを支える

広島から「人はみんな違うんですよ!そう簡単には同じようにはできないんですよ!」ということを発信しているNPO法人日本インクルーシブ教育研究所です。今回もこのブログを書いているのは代表の中谷美佐子です。いつかスタッフもこのブログを書く日が来ると思うのでしばしお待ちを~

さて、先週日曜日、オンラインで障害のある子どもの暮らしを支えるコミュニケーション講座を開きました。講師は株式会社おめめどうの奥平綾子さんでした。奥平さんは自閉症のダダくんをお育てになる中でコミュニケーションツールの一つとしてメモ帳の効果を見つけ出されました。そして全国の自閉症の子ども達と周りの大人達を助けようと会社を設立し、数々の自閉症支援グッズを開発してこられました。奥平さんが開発されたメモ帳を使うと誰もが生活が楽になり、自閉症の子どもとのコミュニケーションがうまくいくようになります。これはおめめどうのメモ帳を使って体験した人にしか分からないことです。私達はおめめどうのメモ帳の威力を知っているからこそ、より多くの人達に知って欲しいと思い発信しています。

1冊たったの約300円のメモ帳です。この300円をケチって自閉症の子ども達とのコミュニケーションが上手くいかないままでいるのは本当に勿体ない!そして、周りから分かるように伝えてもらえないまま、相手の意図することが分からないまま過ごす人生とはどんなものかを想像して欲しいのです。

おめめどうのメモ帳を使って育つ子ども達はなぜ強度行動障害にならないのか?答えは簡単です。周りの人達が何を伝えたいかをちゃんと理解して暮らすことができ、自分からの発信も周りに理解してもらえるということです。

周りの大人達から「このぐらい言えば分かるだろう」と勘違いをされたまま口頭だけのコミュニケーションをとろうとする人ばかりの中で、暮らしている子ども達の不安な気持ちをぜひご理解いただけたらと存じます。株式会社おめめどう

前置きが長くなりましたが、ここからは『障害のある子どもの暮らしを支えるコミュニケーション講座』を受講された方々の感想を紹介します。

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・担当の自閉症、知的障害の6年生に支援している方法がこれでいいのかと常々考えていたところ、『実際には子ども達は分からないことだらけの中で、不安な日々を過ごしていることが多いものです。』という文面を見て、そうなのか申し訳ないことをしていたという気持ちになりました。色々ショックなこともありましたが、まずやっていくことを教えていただいたので、それをやって次へつなげる支援になるといいなと思いました。【教員】

・実践から導き出された話が聞けてよかったです【言語聴覚士】

・普段なら何回かのシリーズで学ぶような内容の奥平さんの講座を、一日で受講することができ、時間軸、年齢の尊重、母子分離不全等、理解を深めることができました。今後、ユニバーサルデザインの授業や取り組みについても取り上げて欲しいです。インターネットで受講できることが、まず、ありがたいと思いました。私のような遠方の者でも興味のある講座を受講することができました。ありがとうございました。【特別支援学校教員(高等部)】

・支援を続ける大切さを再認識できた。オンライン講座は助かります。【放課後等デイサービス施設長】

・パーソナルスペースの大切さ、具体的な視覚支援の方法など明日からの支援に役立つ講座を受けさせていただけたのでとても参考になりました。いつも良い講座をありがとうございます。インクルーシブ教育研究所の講座を受けさせていただけていることで日々の支援がかわり子ども達の様子がかわりました。本当に感謝しています。ありがとうございます。【保育士、教育支援員】

・視覚支援の大切さ、重要さを再確認しました。支援には「絵になる言葉を使う」ということが心に残りました。他にも沢山ありますが。。。奥平さんのお話をお聴きする機会をありがとうございました。【特別支援学校 講師】

・障害のある、なしではなく、その子どもにフォーカスした視覚支援の拡充が、今を生きる人にとって意味のあることなのだと思いました。ジェンダー教育を受けていない大人が、一番ややこしいです。(大西先生の目線はそこなのだろうと) 何度か参加させていただき、いつも、うっかりな感じで参加していましたが、知らないよりはいい内容ばかりなので、機会があればまた、宜しくお願い致します。【児童センター】

・視覚支援のポイントが知ることができました。時間軸ができると心構えができるなど、手立てと使い方を知ることができて、大変助かりました。「母子分離の重要性」では、「なるほど」と我が子との実体験を思い返しながら納得できました。どの内容も、これからの身近な支援として大切なことであり、支援者として努めていきたいと思います。今後、おめめどう奥平さんの講演Ⅱ 今回の次の内容 、発達障害とコミュニケーション 思春期から青年期における支援について取り上げてほしいと思います。【ペアレントメンター・スクールソーシャルワーカー】

・6年生ですが、精神年齢6歳3か月と判定を受け、対応を悩んでいたところ、答えをいただいて良かったです。【保護者】

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11月14日(日)に子どもの行動理解と対応の仕方についてお伝えします。私達はつい子どもを怒って言うことを聞かせようとしてしまいがちですが、大人から怒られてばかりの中で育つ子どもへの弊害は大きく、心理的な傷つきや精神的不調を抱えることになります。自殺に追い込まれる子どもだっています。私達大人は子どもを怒らなくても済む方法を身につけておくことが、この社会をより良くしていく一歩となるかもしれません。→子どもの行動理解と考え方、対応の仕方(講師:伊藤啓介先生 広島国際大学准教授)

そして同日、発達障害のある人がどのような視点で生きれば幸せになれるのかを問うお話を東京都自閉症協会の尾崎ミオさんがしてくれます。尾崎さんは日本を代表する医療ライターでもあり、医療関係者であれば誰もが一度は尾崎さんの医療関係の本を読まれているはずです。そんな彼女のライフスタイルから学ぶ誰もが幸せに生きるヒントをぜひ聞いてみていただければと存じます→発達障害のある人が幸せに生きるためのヒント

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