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大人になると、良い感情に鈍くなる。

大人になると、良い感情に鈍くなっていく気がします。

いい思い出なんて、あっという間に忘れていくのに、悪いことは見事に覚えていたり、自分がラクできたことは覚えていたりします。

もしかしたら、これは一種の老化かもしれません。20代であろうが30代であろうが、そういう感度は簡単に老化していく気がします。

老化していくと、なんでも億劫になっていきます。

今日は、1人でカフェに入ったのですが、まず家を出る時に思ったのが、ひげ剃るの面倒くさい、着替えるの面倒くさい、寝癖直すの面倒くさい。そしてカフェに入ると、店員を呼ぶの面倒くさい、たくさんあるメニューを見るのが面倒くさい、店員がお皿を下げに来るのを待つのが面倒くさい。

もう、面倒くさいのオンパレードです(笑)。

面倒くさいのオンパレードは、自分の行動だけではとどまりません。目の前の席にいる男女に対しても抱きます。

目の前の席にいた女性は、男性に綺麗な敬語で話していて、愛想よくうなづいて、身振り手振りが大きい。男性は低いトーンで喋りながら、途切れそうになった話題を何とか粘って広げていっています。

あぁ、面倒くさそうだなぁーーー。

女性がトイレ行ったときには、男性は香水を振って、ミンティアを食べていたり、女性は席に戻ったら「お待たせしました」とわざわざ言葉をかけています。気を遣いあって大変そうに見えます。それに比べたら、シーフードドリアをゆっくり食べている僕は、まだ良いよななんて考えてしまいます。

でも、それは違う。

確かに、彼らはラクではないかもしれない。しかしながら、ラクではないからと言って、楽しくないことはないのです。確かに、気を遣っているのかもしれませんが、その分、お互いに与える影響は良いはずです。

男性の、話題が飛びがちになりながらも懸命に話そうとする姿は、とても微笑ましいし、女性の、目をまっすぐには見つめられないけど小ぶりな仕草で表現する姿は、とても可愛いです。

それをダイレクトに受け合う二人は、本当は羨むべき対象です。これから恋人関係を築いていくのは、多少なりとも面倒かもしれないけど、良い感情を作り出すきっかけにはなります。お互いの気持ちはまだ分からないけど、それを知るために知らせるために、良い感情を刺激し合います。

僕はクールなふりをして老化していただけです。多分、何事も「面倒」と思ったやつが、永遠に負け組なんです。僕はそうならないようにと努めているつもりですが、気が抜けた時は、あの二人を思い出したいと思います。

まぁ、その二人の様子を見ていただけなので、実際のことは分かりません。もしかしたら、二人は付き合ってるのかもしれないです(笑)。

お二人には届かないとは思いますが、勝手に決めつけて本当にすみません。

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