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『琉球譚』(Luchu譚)ショートショート〜創作へ至る道程と、心理状態を振り返る〜

立て続けに起こる島のつらいニュースに打ちひしがれています。
「慰霊の日」までは、と踏ん張っていました。が、それ以降もなかなか浮上できずにいます。
(個人的な事情にも追い討ちをかけられ精神的に参っています…)

連日の理不尽があまりにもしんどくて…
気を紛らわせるように想い(憂い)を箇条書きにしていました。
最近読んだ『カフカ断片集』の影響もあると思います。
最初は詩のような感じだったのが、だんだんフィクションの物語になっていきました。元々は昔から朧げに描いていたイメージ、夢のようなものです。
思いつくままに書いたのでふわっとしてしまいましたが、文章としてまとまったのは初めてです。
(約1990文字ほどです)

このテーマは読む人を選ぶかもしれないですし、なにより自分で読んでいても未熟で恥ずかしく、note公開も迷いました。
でも今回の事件で同じように落ち込んでいる友人へ励ますつもりで送ってみたところ、少し気持ちが上向いてくれて…。
一般的に見れば稚拙だと笑われたりけなされるかもしれない恐れはありますが、どこかで今苦しんでいる人の元へ届くといいなと模索しています。

もう何十年も「こうあってほしい沖縄」という理想を毎日少しずつ修正しながら思い描いています。そういう風にして現実の苦しい心を緩和してきました。
道のりは遠いとわかっていても、です。

「“私が経てきた沖縄の事実”だけを基に、SF的に物語を編もう」と。そうすることでいつの間にか自分自身を救済していたこと。そして誰かに伝えてみようかと葛藤したこと。「私の小さなフィクション」は誰かと分かち合えるようなナラティブになり得るのかと迷っています。

小松左京さんが自身の戦争体験を文学として書くにはSFしかなかった、というお話をフォロワーさんが以前教えてくださいましたが、私は今回書いていて「これは小松左京さんが感じてた気持ちと同じなのかな…」と思いを馳せました。
また、書いている途中、多和田葉子さんの『献灯使』の世界観にリンクしているような感覚にも陥りました。「希望」と「ディストピア」が ないまぜになったような世界です。

あくまで私が若い頃から自然と想像し、「心を飛ばして描いていた世界」というのが先発ですが、今回初めて文字に起こしてみて、今まで読んだり見聞きしたものが語りかけてくる…という現象が起こったのには驚きました。

そのまま立ち消えてしまうかもしれないし、素描のようなものです。…が、硬い種の殻を破って芽生えたという事だけでも、ここに置いておこうかなと思いました。
ご一読いただけますと幸いです。

🌿imo

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