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途上国SDGsビジネスを立ち上げるときに考えた方が良い3つのこと【#1対象者は誰か?】

こんにちは。

みなさんはSDGsって聞いたことありますか?

もはや猫も杓子も「SDGs」と言っているので、説明は省きますね、、、SDGsの解説は調べたらいくらでもあります。

僕はこれまで起業家支援や民間企業の海外進出支援をしてきましたし、今は自分でもSDGsビジネスを立ち上げようとしています。それらの経験から今回は、SDGsビジネスを構想するときに考えるべきことを3つ提案してみたいと思います。立ち上げの際のチェックリストとしても使ってもらえるように質問形式にしますね。今回は、その①です。

ビジネスの対象者を絞ること

そのビジネスの対象者は、どこにいて/何に/どれくらい困っているか?

めちゃくちゃ当たり前ですけど、これ抜けている人多いです。なぜ抜け落ちるかというと、SDGsビジネスのターゲットを面で捉えようとしがちだからです。

SDGsビジネス創出のセミナーや講演会を依頼されることも多くなりましたが、その時によく「こんなんどうですか?」って事業アイデアを相談されるんですね。その企画書の冒頭にデロイトトーマツのSDGsビジネスの市場規模をそのまま流用している人が結構います。80%くらいの方がそうされます(個人的見解)。はっきり言って超ナンセンスだと思います。

そういえば、BOPビジネス時代でもそうでした。BOPビジネス全体の市場規模は5兆ドルと算出されていましたが、その数字は文化や宗教や住んでいる場所や年齢も何もかもの背景が全く異なる人たちをぎゅーっと集めてきて算出されたものなのに、「十分な市場規模だから、BOPビジネスやろう!」とかいうんですね。玉石混合を十把一絡げにして、「BOP層は〇〇に困っているから、それに対応するビジネスをやろう」としても、曖昧漠とした事業しか生まれません。

SDGsビジネスも同じです。どこかにいる誰かに対するビジネスではなく、あそこにいる あの人に対するビジネスを描くことで、事業案は随分作りやすくなります。そこから、事業を拡大解釈していくことが重要で、最初からざっくりとした平均のニーズを見ていたら、誰にも突き刺さらない事業案が出来上がるだけです。

個別具体的なニーズを見出して、そこにアプローチする形で事業案を構想する、その上で拡大させていくような発想をした方が良いと思います。

なぜ その視点が抜け落ちるか

きっと原体験がないので、当たり前なのに抜け落ちるんですよね。起業家でも新規事業担当者でも、何とか形になるまで粘っている人たちは、やはり強烈な原体験があります。「ケニアで出会った友人がマラリアで死んでしまった」、「昔見たテレビの番組で出てきた飢餓で苦しむお腹だけがぽっこり出ている あの子どもの姿が忘れられない」とか。別に現地に行かなくったっていいです。本で読んでも、テレビで見ても、誰かから聞いても、強烈な「なんとかせねば」が発動したらいいんだと思います。そういう原体験があったら、数字で算出された 実体のない虚像の「誰か」に対するビジネスを始めようとは思いません。具体的な「あそこで出会った、〇〇の課題を抱えている、〇〇さんの困りごと」に対する解決策を考えようとします。それがSDGsビジネスとして収益事業になるかは、この段階ではわかりませんが、この視点がないSDGsビジネスが成功したケースは今まで見たことがありません。

今日はここまで。アディオス!

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