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キャッチーなフレーズのつくりかた

助成金の申請事業名をつけたり、クラウドファンディング名など、何らかのタイトルをつけることがNPOでは多いです。

ひとことでいい感じにまとめられるかどうかで関心を持ってもらえるか決まりますが、狙いすぎても拒否されてしまいます。

限られた時間で何かを表現しないといけないけど、自分が納得していないものが出回るのも嫌。

こんな相反した状況下で考えていると、どうしても焦ってしまって空回りして、結局何も生み出すことができなかった・・・こんなことがよくおこります。

助成金の申請事業名やクラウドファンディング名などを考える原則はある程度決まっていて、

・プログラムの目的を反映する
・対象者は誰かわかるようにして
・今回提供しようとしている事業や支援を表し
・対象者の何が、事業や支援をうけるとどうなるを書く
・できるだけ少ない文字数、わかりやすい言葉で表現する

といったことです。

ですが、こうした原則は、これまでうまい表現をしていた事例を解釈してわかることで、原則を10回読み上げたからといって、いい名前が付けられるわけではありません。

原則を知ればできるように思いがちで、世の中の多くの研修がそうした思い込みを誘います。

原則を知る→できる

なんてことはなくて、

原則を知る→できない→できない→できない→できない→なんか少しできたかも→なんか少しできたかも→少しコツをつかんできたかも→原則を振り返る→あぁそういうことかと気づく→できる→できる→できる

となります。

しかし、名前がいい感じに付けられたとしても、

・情報を届けたい相手の心に響く

かどうかは別です。

お仕事では、名前をつけたりお話したりといった「表現すること」は最低限で、そこから相手の心にいかに響かせていくかが、クライアントを増やすために必要となります。

私のようにNPOの伴走支援をしている場合だと、

「寄付者の心に響いて寄付してもらえる表現はどうしたらいいでしょう?」

こんなふうにアドバイスを求められるわけです。

一緒に考えていいものを生み出しましょう!ともちろん言うわけですが、だいたい、こういう時は、あきらかにクライアントさんも思考停止していて、限界を迎えています。

よく共に創ることが大事といいますが、そんなことできる人は社会には少ないです。もちろん有名な人は多いですけど、散在しすぎていて、日常で出会うことはまれです。

つまり、自分ひとりで生み出さないといけなくて、それができなければ次のお仕事にはつながりません。

この状況は焦りをうみます。私もこの焦りに何度のみこまれたことか。そして、最悪なケースだと仕事を失うこともありました。

キャッチーなフレーズを教えてくださいと言われると、とまどいますよね。曲の作詞家じゃないんだからと思ってしまいます。

しかし、対応方法はあります。

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