【エッセイ】食べ物に恋しました②「キムチチゲver」
私と彼は一年前に出会った。
それはとても寒い日のこと。
期間限定メニューで毎年でてくる、すくい豆冨の味噌チゲ定食。それが彼だ。
ニンニクがの味がして味噌が体にとても染みて寒い日ほど食べたくなる。
寒い日だけではなく暑い日でも、私はなんど彼に会いたくなったことか。
私と彼も織姫と彦星のように情熱的な恋をしていたはずだった。
定員さんが彼を運んできた。
私は「久しぶり」って心の中で思った。
一口食べて察した。
1年前となにか違う。「なんだろうこの違和感は」「美味しいのになにかが違う。」
悲しい味。
昔はそっと、温かく包み込んでくれるような味だったのに、、、
彼に久しぶりにあったはずなのに。
私が変わってしまったのかそれとも彼が変わってしまったのか。それは誰にもわからない。
唯、一つ言えることは、彼とはもう会うことはないと思う。私達は終わったのだ。
織姫と彦星ならなにかが違うなんてことなかったと思う。
1年に1回会った時は情熱的な恋をしているような気がする。
私と彼は織姫と彦星のようになれなかったんだ。
今までありがとう。さようなら。私の彼。
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