人生の成功法系の話にモヤモヤ
こうすれば、生活は快適。
こうれば、人生は豊か。
こうすれば、収入が増える。
こういう時間の使い方をすれば、何倍も得。
こうすれば、幸せになれる。
そういうことを教えてくれる「ざ、成功者」的な動画や書籍などなど目にすると「お!」と、欲が出て一瞬心を奪われる。
そして見たり読んだりすることもある。
なるほどなあ。そうだよなあ。そうしてみようか。
というふうに考えることもあるけれど、誤解を恐れずに言えば、よく思うことが実はある。
「教えてくれるこの人たちが、私のようなものからは幸せそうに見えないのはなぜ」
これは価値観の問題とか好みの問題もあると思うので、全員そうだとか、その人たちが不幸せだとかいうことではけっしてない。
その人たちの言うことは、整っていて、無駄がなくて、お話もすごく面白いし、参考になる。
だけどなぜかいつも「でも、ああなりたいかなあ。なりたい感じではないんだよな。なんだかぱあっと幸せな感じがしないのは、もしかして私の嫉妬? いやそれも違うなあ。人類が言語化できないゾーンが、ぽっかり空いた話をされている感じがするんだよなあ」
というふうに思うのだが、どこがどうでどうだからと明言はできない。
もちろんその方たちが我々に見せている顔は表向きのものであり、ほとんどが他人に向けてのものなので、シーンが変わり表現する相手が変われば違う顔を持っているのかもしれない。
とにかく、なんだか自分が惨めでバカに思えてくるぐらいかしこくて立派な人たちがきっちりとした断言っぷりでいろんなことを教えてくれると、ありがたいと同時にふいに薄ら寂しくなる。
でも、あの人たちが言うことは生き抜くには正しいのかなあ……。
だってさあ……というふうに認めざるを得ない例もよく見るし、体現もする。
ざ成功者とは真逆の例で、私の友達が、とても面白い会社にいたことがあるり、対局にあるそれをよく思い出す。
当時その会社の想像もできないレベルのエピソードを聞くたびに、面白すぎて
「新しい話題はない?」
と、催促していたぐらいだ。
そして「あるよ、びっくりしたよ!」と、毎回新ネタが登場するので、本当に楽しみだった。
その会社は、平和に長く続く老舗でありながら、うまい儲けや合理性とはほど遠く、そこにいる人たちもとにかくなにもかもがトンチンカンで、そのトンチンカンさもそこまでいくとえらいことになるんだなと思った最終回まであった。
その友達は、優秀で綺麗で、大学卒業時は何社も内定が出たぐらい仕事が選び放題だった。
でも、のちに思いがけず、ものすごくすっとんきょんな会社に入ることになる。
つづき↓
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