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ルーブル美術館:世界を魅了する芸術の宝庫【フランス】


1.概要

ルーヴル美術館は、パリ1区にある国立美術館です。 もともと歴代国王の宮殿として使われていた建物で、1793年に王室のコレクションを一般公開し、美術館としてスタートしました。フランスの首都パリに位置する世界でも有数の名だたる美術館であり、その壮大な建物と豊富なコレクションで国際的な評価を受けています。

2. 歴史と建物

★歴史
➀宮殿から美術館への変遷
・ルーブル美術館の歴史は、12世紀にフランス王家の宮殿として始まります。最初の宮殿はフィリップ2世(フィリップ・オーギュスト)によって建設され、その後、ルイ14世の時代にかけて大規模な改築が行われました。
・フランス革命の時期、1789年に宮殿は一般公開され、1793年に美術館として正式に開館しました。当初は「中央美術委員会の公共美術館」として知られていました。
➁拡張と改装
美術館はその後も拡張を続け、19世紀にはナポレオン・ボナパルトの命令によりさらに改築されました。ナポレオンは美術品の収集と展示を奨励し、ルーブル美術館のコレクションは急速に拡大しました。
・20世紀に入ると、美術館の再編成や内装の改装が行われ、現代に至るまで様々な改良が施されています。

★建物
➀外観
ルーブル美術館の現在の外観は、古典主義的なスタイルとモダンなデザインが融合した特徴的なものです。中央にはガラスのピラミッドがあり、それを取り囲むように古い建物が広がっています。
・ピラミッドは1989年にアメリカの建築家イオ・ミン・ペイによって設計され、美術館への新しい入口として導入されました。このデザインは当初物議を醸しましたが、現在ではパリのランドマークの一部として受け入れられています。
➁内部
美術館の内部には、数多くのギャラリーや展示スペースがあります。古代エジプト、古代ギリシャ・ローマ、中世から近現代の絵画、彫刻、美術工芸品などが展示されています。
・ルーブル美術館の内部は迷路のように複雑であり、訪問者は充分な時間をかけて探索することが推奨されています。各ギャラリーは特定の時代やテーマに焦点を当てて展示されており、その中には世界的に有名な作品も多く含まれています。

3. コレクション

ルーブル美術館は世界最大の美術コレクションを誇り、約38,000点の作品が展示されています。その中には、古代エジプトからルネサンス、印象派、近現代美術に至るまで、多岐にわたる作品が含まれています。特に有名な作品には、レオナルド・ダ・ヴィンチの「モナ・リザ」やミロの「ヴィーナス・ド・ミロ」、ダヴィッドの「ナポレオンの戴冠式」などがあります。

★主な作品とその影響
➀モナリザ
ルーブル美術館の最も有名な絵画の一つであり、レオナルド・ダ・ヴィンチによる「モナ・リザ」は、その微笑みや謎めいた表情で世界的に知られています。
➁ヴィーナス・ド・ミロ
ギリシャの彫刻「ヴィーナス・ド・ミロ」は、古代ギリシャの美の象徴として高く評価され、美術史上での重要な作品とされています。
➂ナポレオンの戴冠式
ジャック=ルイ・ダヴィッドによるこの巨大な歴史画は、ナポレオン1世の戴冠式を描いたもので、フランス革命とその後のフランス帝国時代の象徴としても重要です。

4. 展示とギャラリー

美術館は膨大なスペースに分かれており、それぞれが特定の美術史的な時代やテーマに特化した展示を行っています。主要なギャラリーには、古代オリエント、ギリシャ・ローマ彫刻、ルネサンス絵画、フランス印象派、ヨーロッパ絵画などがあります。

★主なコレクションのカテゴリーと展示内容

➀古代オリエント
メソポタミア、古代エジプト、古代アナトリア(トルコ)、古代イランなどの文明からの彫刻、レリーフ、陶器、装飾品が展示されています。
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サルゴン王の石碑: メソポタミアのアッカド王国の王であるサルゴン1世の時代(紀元前23世紀)の彫刻。古代オリエント文明の栄光を示す貴重な遺物です。

➁古代ギリシャ・ローマ
→ギリシャ・ローマ時代の彫刻や陶器、モザイクなどが展示されています。これらは彫刻や美術の古典的な理想を示すものであり、ルーブル美術館の重要なコレクションの一部です。
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ヴィーナス・ド・ミロ: ギリシャのヘレニズム期の彫刻で、美と女性の理想を象徴する傑作です。
ウィーナス・ディ・カピトリーノ: ローマの彫刻で、アフロディーテ(ヴィーナス)の神話的な姿を描いています。

➂ルネサンスからバロック
ルーブル美術館は特にルネサンス期からバロック期にかけての絵画が豊富です。レオナルド・ダ・ヴィンチ、ラファエロ、ティツィアーノ、ヴェロネーゼ、カラヴァッジョなどの巨匠たちの作品が展示されています。
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ダ・ヴィンチの「モナ・リザ」: ルーブル美術館の至宝とも言える絵画で、その微笑みと不思議な表情が世界中で愛されています。
ラファエロの「聖母子像」: ルネサンス期のイタリアの巨匠による宗教的な絵画で、ラファエロの技術と感受性が見事に表現されています。

④フランス印象派とポスト印象派
ルーブル美術館は印象派の中心地の一つでもあり、モネ、ルノワール、ドガ、セザンヌ、そしてポスト印象派の作品も豊富に収蔵しています。特にクロード・モネの「睡蓮」シリーズや、セザンヌの静物画が知られています。
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モネの「睡蓮」シリーズ: ルーブル美術館にはモネの多くの印象派の絵画が収蔵されており、特に「睡蓮」シリーズはその美しい色彩と印象派の特徴を示しています。
セザンヌの静物画: セザンヌの独特な構成と色彩が見事に表現された静物画は、ポスト印象派の美学を体現しています。

➄美術工芸品
美術館には絵画や彫刻以外にも、宝石、陶磁器、家具、宗教美術などの美術工芸品も多く展示されています。これらは時代ごとの芸術の進化を反映しています。

5. 良いところ・悪いところ

★良いところ
1.コレクションの豊富さ: 約38,000点に及ぶ作品は、古代から現代に至るまでの多様なジャンルを網羅しており、芸術史の流れを深く理解することができます。
2.世界的に有名な作品: 「モナ・リザ」や「ヴィーナス・ド・ミロ」など、美術史上で名高い作品が多数収蔵されており、その存在自体が世界中の人々にとって特別な体験です。
3.建物の美しさと歴史的価値: 古代の宮殿を転用した美術館の建物は、その壮大なスケールと美しいデザインが見どころです。特にガラスのピラミッド入り口は、古典と現代の融合を象徴しています。
4.教育的価値と展示の工夫: 各ギャラリーはテーマごとにまとめられ、時代や文化背景を理解するための豊富な情報が提供されています。芸術の進化や影響力を学ぶのに最適な場所です。

★悪いところ
1.混雑と観光客の多さ: 特にピークシーズンや週末は、長蛇の列や混雑が予想されます。チケットの事前購入や、時間帯の選定が重要です。
2.一部の展示物へのアクセスの制限: 人気作品や特定の展示スペースには制限があり、全ての作品をじっくり鑑賞することが難しい場合があります。
3.案内や説明の不足: 大規模な美術館であるため、訪問者が自分の興味に合わせて最も重要な作品や展示物を見つけるのに苦労することがあります。

6.アクセス方法

★パリ市内からのアクセス方法はメトロ&バス&自転車

➀メトロ
ルーブル美術館には複数のメトロ駅が近くにあります。最も便利な駅は以下の通りです
パリメトロ1号線: Palais Royal - Musée du Louvre 駅
パリメトロ7号線: Palais Royal - Musée du Louvre 駅
パリメトロ14号線: Pyramides 駅

➁バス
ルーブル美術館には複数のバス停があり、市内各地からバスでアクセスすることができます。具体的なバスのルートや停留所は、パリの公共交通サイトやアプリで確認できます。
著者は以下のサイトを見て、現地で利用しました。
詳しくは以下の『のぞみパリ生活』さんのサイトをご参照ください。
パリで使える交通乗り換えアプリBonjour RATPの使い方!運休等への対処も! | のぞみパリ生活 (paris-life-kibou.com)

自転車
→パリ市内では自転車での移動も人気があります。ルーブル美術館周辺には自転車用の駐車場があり、レンタルサービスも利用できます。
詳しくは以下の『旅するカップル』さんのサイトをご参照ください。
レンタル自転車velib’/ヴェリブでパリ観光!使い方と注意点 - 旅するカップル (acouplethattravels.com)

★ルーブル美術館への入場と注意点
・チケット
: チケットは事前にオンラインで購入することをお勧めします。特にピーク時や週末には長い行列ができることがありますので、待ち時間を短縮するために事前購入が便利です。
開館時間: ルーブル美術館の開館時間は通常午前9時から午後6時ですが、水曜日と金曜日は夜間開館しています。最新の開館時間や閉館日は公式ウェブサイトで確認してください。
→ルーブル美術館はパリの中心に位置し、市内各地から簡単にアクセスすることができます。交通手段やチケットの購入方法を事前に調べて、快適な訪問を楽しんでください。

7. まとめ

ルーブル美術館は、その豊富なコレクションと美しい建物、そして世界中の芸術愛好家に愛される特別な場所です。訪れる際には、事前に計画を立てて混雑を避け、重要な作品や展示物をしっかりと鑑賞することがおすすめです。芸術の歴史と魅力を堪能する旅が、ルーブル美術館で待っています。

8.写真

撮影を撮影する際は、背景を考えながら撮影してください。
背景によって映え度が変わります
いっそこの建物のみをバックに撮影するのもアリです!
絵のサイズ感が伝わる写真です
モナリザの前は長蛇の列。アトラクション並みです。
今回比較的、上手に撮影できましたが、写真を撮る際、かなり強引にうしろから押され写真がぶれる可能性もあるので、絵に少し近づいた時点でカメラを少しズームにし撮影を済ませてください。
絵の目の前にきたら写真時間ではなくその絵じっくりみることに全集中してください。
おそらく絵の目の前にきても30秒程で、スタッフから絵から離れてください。
と声掛けがあります。もし更に絵をみたい場合は再度、列に並ぶしかありません。
案外こちらも写真映えスポットです。
ガラスの中からはこんな感じで外の景色が見れます。

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