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気持ちをきちんと表現する - 『手ぶくろを買いに』

先日、知人のお家に遊びに行った時のことです。

お子さんがいるご家庭なのですが、ふと絵本が目に留まりました。
手ぶくろを買いに』という絵本です。

読んだことがあるという方も多いのではないでしょうか。かくいう私も、実家にあったものと同じ絵本だったのでつい気になったのだと思います。
「うわぁー懐かしい!」などと話をしながら、その場で読ませていただきました。

知っている絵本だから、懐かしさを味わいながらサラサラーっとページをめくるくらいのつもりで開いたのですが…黙々と、最初から最後までしっかり読んでしまいました。
知っている本なのに、子供の頃読んだはずなのに…全く違う本に感じられました。
なぜか。
日本語の表現が、とても繊細で彩り豊かなのです。
自分の語彙にはないような、自分の頭では決して思い浮かばないような、でも読むとありありとその情景が浮かんでくる、そんな日本語でした。

いくつか引用しますと…

子どもの狐は遊びにいきました。真綿のように柔らかい雪の上をかけまわると、雪の粉が、しぶきのようにとびちって小さい虹がすっとうつるのでした。
暗い暗い夜がふろしきのようなかげをひろげて野原や森を包みにやってきましたが、雪はあまり白いので、包んでも包んでも白く浮かびあがっていました。

いかがでしょうか。とても美しくありませんか?
常夏のシンガポールに住んでいたことも相まって、「言葉だけでこうも景色を表現できるものか」といたく心動かされました。

一方、最近の自分を振り返れば、すっかり絵文字や顔文字、ネットスラングに自分の感情表現を任せてしまっていたなぁと、思い浮かぶのは反省ばかり。

例えば、卑近な例ですが、同じ私の「ワロタwww」でも、お腹が捩れるような笑いもあれば、皮肉な笑いもあることでしょう。驚きまじりの笑いもあるかもしれません。
でもそういう自分の心の動きを深掘りせず、全部十把一絡げに「ワロタwww」にして片付けてしまっていたわけです。
ワロタのようなキャッチーなスラングだけではなく、心の機微を正確に言葉にせずにザクっとLineスタンプを選んでそれで片付けてしまっていたり、色々な感情を「ぴえん🥺」の一言にしてしまっていたり。

これらの言葉や絵文字、スタンプが悪いというわけではないのですが、ただ自分がそこに感情表現を任せっぱなしにして、きちんと自分の気持ちを知り表現することを怠けていたなと、痛く反省いたしました。

もしかしたら考えすぎかもしれない。でもやっぱり、きちんと自分の感情に目を向けて、自分が何をどう感じているかをわかってあげる、そしてそれを言語化するというのは、ゆくゆくは自分を大切にすることと繋がっていくのだと思います。

自分の感情を他の形に押し込めたりせず、思ったまんまで受け止めてあげられる様になるのも訓練が必要です。
自分のありのままの気持ちを受け止めて、観察して、わかってあげる。
普段ヨガとして実践していることを、こういう部分へもどんどん広げて行けたらいいなと思います。


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ここまで目を通してくださって有難うございます。とても嬉しいです。
こうしてお目に留めて頂いたのも何かのご縁だと思います。
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