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「誰でもできることを誰もができないレベルで。」


西崎憲著・「全ロック史」を読んだ。

ロックミュージックの歴史を記した入門書でありこの本を読めばロックの歴史がわかる。

ロックはどこで生まれ、発展し、現在に至るのか。
そして、ロックとは何か。

淡々とロックの歴史が書かれてはいるけど、あるミュージシャンが影響を受けたミュージシャンを知れたり様々なロックのジャンルが生まれた背景を知れたりと読んでいてかなり面白かった。

歴史書ではあるけど本に書いてあったように、読後は小説や物語を読んだ後に近かった。

俺自身ロックは好きだし毎日聴いてはいるけど、実際ロックのことは全然知らなかったんだなと思い知った。

でも、この本を読んでロックの歴史を知れたことで今まで以上にロックを深く楽しめることができると思うな。


この本の内容は当然素晴らしいんだけど、
俺は「全ロック史」という本自体にかなり価値を感じている。
この本が創られたという事実から、俺みたいな凡人にとって参考にすべき大切なことが読み取れる。(もちろん、著者は凡人ではない。)



それは、
誰でも出来ることを誰もが出来ないレベルでやるということだ。


ロックの歴史はかなり長く広く、ジャンルも多く、ミュージシャンだって数え切れないほど存在している。

それを懇切丁寧に経時的に、そしてかなりのボリューム(全510P)でまとめ上げたんだ。

これまでにロックの歴史について書かれている本は出版されてはいるけどここまでのボリュームは無い。


ただ、ロックの歴史を丁寧に書くことは正直この著者じゃなくても長い時間を掛け調べ上げれば誰でも書けたことだ。

でも、それは誰もやらなかった。どこの出版社も出さなかった。

その理由は単純で大ボリュームのロック史の本は書くことも出すことも超大変だからだ。

量はもちろん大変なんだけど、書いたとしても各アーティストや各ジャンルのロックファンからはとやかく言われる可能性だってある。

それに売れなかったら著者にも出版社にも経済的にはマイナスだ。

そういう意味で超大変だから大ボリュームのロック史の本は無かったんだよね。


でも、著者はそれを見事にやってのけた。
そして、出版社もGOを出した。

誰でも出来ることを誰もが出来ないレベルでやったこの本に俺はかなり価値を感じている。まじで凄い本だ。



誰でも出来ることを誰もが出来ないレベルでやることには価値があるんだ。

なぜ、それに価値があるかというと希少性が高いからだ。


よく投稿することだけど俺みたいな凡人が何か結果を出したり、誰かに引っ張り上げてもらうためには希少性を高かめないといけない。

キャビアは美味しいから高いんじゃなくて珍しいから高いんだからね。

キャビアと同じように自分の希少性を高めることが、凡人が結果を出すための一つの戦略なんだ。


じゃあ、どうやったら希少性が高まるかというと一つは希少性が高いものをインプットすることだ。(これもよく書いているけど。)

何を喰うかでウンコが決まる様に、何をインプットするかでアウトプットが決まるんだ。

ということは、希少性が高いものをインプットすれば希少性が高いアウトプットができるようになり希少性が高い人間になるということ。

だから、ベストセラー本を読んでも希少性が高い人間にはなれないんだ。

だってそれは皆が読んでいる本ってことなんだから希少性は低いものなんだからね。


そして、希少性を高めるもう一つの方法が誰でも出来ることを誰もが出来ないレベルでやることなんだ。

例えば、掃除だってテキトーにやる人が多いけどめっちゃキレイにやってくれる人がいるならその人の価値は上がる。

例えば、気を遣えない人が多いけど豊臣秀吉並に接待上手で気が遣えるなら天下だって獲れる。

それくらいあることを誰もが出来ないレベルでやるってことは希少性が高いことなんだ。

誰もが出来ないレベルとはつまり量をこなすということなんだけど、量をこなすなんて誰でも出来ることでしょ。

それをやるだけで希少性が高い人間になれるんだ。


この本を読めば誰でも出来ることを誰もが出来ないレベルでやるとはどういうことかがわかるから買うべし読むべし。

価値があるってこういうことだ。


誰でも出来ることを誰もが出来ないレベルでやろう。


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