「現実を見ろ。」
チャールズマッケイ著・「狂気とバブル」を読んだ。
1841年に書かれたこの本は、
バブル・魔女狩り・宗教をはじめとした事例を取り上げ、なぜ人は狂気に走ってしまうのか?その理由が考察されている。
狂気に走り非現実的なものを信じる人々を皮肉る表現は的確で面白かったけど、
かなり分厚く描写が詳細に書かれすぎているからあんまり頑張って読む必要はないと思う。笑
俺はかなり流し読みしたけど、それで充分だった。
この本を読んで感じたことは、
人間はかなりバカだということ。
だから、無知でバカなら知識を付けなければいけない。
そして、無知でバカが知識を付けるにはまず現実をしっかり見ないといけない。
例えば、ペストが猛威を振るっていた時代、ペストの感染者が悪魔に雇われて毒をまいてしまったと言った。
そのありえない話を、来る日も来る日も繰り返し吹聴した。
その結果、多くの人々はそれが真実だと固く信じるようになった。
しかも、悪魔が出たという建物に行き根拠を探して何も見つからなかったのにも関わらずだ。
さらに悪魔の話が脳裏にこびりつき、他のペスト感染者も自分も悪魔を見たと言い始めた。
こんな非現実的な話を繰り返し話されるだけで固く信じてしまう人間ってホントばかでしょ。
夢判断(現代で言う夢占い)の事例で、
と書いてあったけどまさにそのとおり。
皮肉っぽく書いてあるけどこれほど真っすぐで現実的なバカとスピ系批判はないでしょ。
俺はスピ系が嫌いなんだけど、一番の理由は現実を見れなくなるからだ。
当たり前だけど俺たちは現実を生きている。
そしてモノゴトは現実で起こるんだから、解決方法も現実にしかないわけ。
それなのに非現実的な夢とか希望とかしか見なく、バカのくせに自分のバカさから目を背けてるのってマジで終わってると思うんだよね。
現実から目を背け続けた結果、スピ系にハマるんだ。
この本が書かれた1800年代ならまだわかる。
技術や科学の力が今程なく解明されないものばかりだからね。
災害や不吉な出来事があると不安になり非現実的なものを信じやすくなるんだろう。
でも、現代は違うでしょ。
全部じゃないけど多くのことが解明されて不安のタネは少なくなっている。
それなのに、未だに占いとか夢占いとかに時間やお金を使う奴ってヤバいでしょ。
どんだけ現実を見れてないんだと思っちゃうよね。
不安ならスピ系にハマるんじゃなくて、自分のバカさから目を背けるんじゃなくて、しっかり勉強するんだよ。
苦しめているのはバカで無知なアナタ本人なんだ。
何の価値もない希望と明らかな悪である不安とのはざまで一生を終えたくなかったら、まずは現実を見るんだ。
スピ系に取り込もうとする人は言葉が巧みなんだから気をつけないといけない。
いつの時代も占い師は当たり障りのないことや例え話がうまいんだ。
でも、ちゃんと聞けば、ちゃんと読めばフワッとしたことしか言っていないことに気が付く。
そのフワッとしたことに乗せられちゃダメなんだよ。
現実を生きてるんだ。
現実を見ろ。
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