お金があることの「真の豊かさ」とは「諦めなくてもいい選択肢が増えること」である
多くの人が、もっとたくさんのお金がほしいと思っている。
「いま一番ほしいものはなんですか?」について調査をすると、過去も現在も不動の一位は「お金・経済力」。
お金は手段だから、1億円の札束を持っていること自体に意味はない。そのお金を使って何を買いたいのか(何を手に入れたいのか)が大切なはずなのに、多くの人は「お金が欲しい」と答える。
お金さえあれば、裕福な暮らしができる――。
そう考える人が多いのかもしれない。では、「裕福な暮らし」とは何だろう。良い所に住んで、良い服を着て、良い車に乗り、良いものを食べること? あくせくしなくても良い生活? 仕事をしなくても良い生活?
「もし10億円もらえたら、何をする?」
この質問への回答が、その人の人生観と未来を表している。お金は「欲求や想いを実現させるための手段」である。
現金一括で家を買う、高級外車を買う、上質な服を買う、高級レストランで食事をする、高いワインを飲む、高級腕時計を買う、世界一周旅行へ行く、仕事を辞めて悠々自適な生活を送る…という人は、まだ人生とお金について熟考する時間の総量が足りていない。やり直し!
==
人は幸せになるために生きている。誰もが、幸せになりたいと思っている。だから、人生のKGI(Key Goal Indicator:重要目標評価指標)は、「幸福」だ。
逆に、それ以外は、ほとんどがKPI(Key Performance Indicator:重要目標評価指標)となる。KPIは、大切ではあるけれど、あくまで中間指標だから、それ自体(お金持ちになる)が達成されてもKGI(幸福)が達成されなければ意味がない(お金があっても、幸せじゃなければ意味がない)。
では、人生のKGI(幸福な人生)に影響を与える一番重要なKPIはなにか。
僕は、「自由」だと思う。前提条件や制約条件が少ない状態。やりたいことを、やりたいときに、やりたいだけ、やることができる人生。
自分が望むペース、望むスタイルで生きることができる。やりたいことがやれる。行きたいところに行ける。助けたい人を助けられる。選択の自由が大切なのであり、「高級なもの」がたくさん買えること自体に価値があるわけではない(と思う)。
それを証拠に、たくさんお金があっても、たくさん高級なものを持っていても、幸せじゃない人はたくさんいる。
だから、一番大切なことは、「自分にとって幸せな人生とは何か」を考えることなのだ。何が必要で、何が不要なのか。どんな生活が送りたくて、何をしたくて、何がほしいのか。
誰もが幸せな人生を送りたいと思っている。そのために必要なのは自由である。自由とは高級なものがたくさん買えることではなく、自分の想いや希望を叶えるための選択権を持っているということだ。
そして、その選択肢を諦めることになる最たる要因が、お金だ。
子どもが留学したいと言っているけど、お金が無いから行かせてあげられない。両親が住む家の老朽化が進んでいるけど、お金が無いから建て替えをしてあげられない。時短勤務にしたいけど、生活費が足りなくなるからフルタイムで働かなければならない。
お金は、自分の欲求や想い、希望を叶えるための選択肢を広げてくれるものであり、お金自体が私たちを幸せにしてくれるわけではない。
==
僕は、お金について一番幸せな状態は、お金について考えることがない状態だと思っている。
こうありたい、やりたい、行きたい、食べたい、住みたい、欲しい、やってあげたい、連れて行ってあげたい、行かせてあげたい、食べさせてあげたい、買ってあげたい、助けてあげたい。
そう思ったときに、お金について考えることなく、実行することができるお金があること。お金があるからできるのではなく、お金で想いや希望を諦めることがない状態。
それが、お金について、一番幸せな状態だと思うのです。
「お金が欲しい!」ではなく、自分は何がしたいのか、どうありたいのか。自分にとっての幸せな人生とはどんなものか。それを実現するためには(なにひとつ諦めなくて良い状態にするためには)いくらのお金が必要なのか。
お金が主語になっている時点で、お金に支配されている。そろそろ「巨万の富が欲しい!」から卒業しましょうね。
==
Twitterでもいろいろ発信してますです(フォローしてね♡)