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ルールを守る、ルールは時代で変化させる、日本ハムファイターズ新球場まさかの規定違反、23年は特例で問題決着

おはようございます。
いつも読んでくださる方々、フォロー、スキをくれる方々ありがとうございます。

2023年にプロ野球チームの北海道日本ハムファイターズの新本拠地球場となる『エスコンフィールドHOKKAIDO』がいよいよお披露目になるところで、規定違反としていたという問題に決着がついたのでそのことについて思ったことを書きます。

1.新球場を建てたそもそもの目的

日本ハムファイターズは2004年に本拠地を東京から北海道に変更し札幌ドームを本拠地球場として利用していましたが、2023年より北広島市に建設した新球場『エスコンフィールドHOKKAIDO』で来シーズンより使用することとなりました。

まず新球場設立に至った経緯を簡単に説明しますと
①札幌ドームの使用料金が異常に高い(年間約9億円)
②野球以外のイベントのための撤去費用など球団のお金で賄っている。
③グッズは30%、飲食店、広告費はすべて第三セクターの札幌ドームの収益に(年間約26億円の負担)
④下がコンクリートの薄いペラペラした人工芝の上でのプレーにより選手の負担が大きい。
⑤札幌市に利用料金値下げ交渉を行ったら逆に値上げされる。

以上を踏まえ、2017年に球団側が新球場の設立を発表したのが経緯となります。
詳しい話はネットで検索したらいくらでも出てきますので興味のある方はググってみてください。

日ハムが抱える選手全体の年俸以上にお金を支払っているのが原因かわかりませんが、日ハムはFAでは常に出す側、助っ人選手も取りにくいほどお金がない。
一時期その年の有名な選手ばかりをドラフトで選出していたのも多分戦力というより人気取り優先に見えなくもなかったです。

2.規定違反発覚、翻訳の解釈の違い

いよいよ来年の開幕に向けて、完成間近まできた『エスコンフィールドHOKKAIDO』ですがここでまさかの待ったがかかります。

なんと新球場のファウルゾーンのサイズが規定を満たしていないという事実が発覚しました!!!

日本で新球場を建設する際には「公認野球規則」と呼ばれる規則に乗っ取る必要があり本塁からバックネット側のフェンスまで60フィート(約18メートル)以上が必要とされているが、新球場はなんと15メートルほどしかなかったのです。

日ハム側の意見としては観客により臨場感を感じてほしかったからということでしたが、なぜそのようなことになったのかは野球規則の解釈の違いによるものでした。

新球場の施工にはアメリカの会社が担っていました。
新球場の設計を担当した米HKS社からは「米国の公認野球規則(OFFICIAL BASEBALL RULES)に準じたMLBにおいては問題がない」と回答をいただき、
アメリカ公認野球規則では”60フィートは推奨(recomend)”と書かれているため問題ないと解釈をしていたとのこと。

ですが、日本の公認野球規則では”60フィートは必要”と明確に記載されています。
いくら施工会社がアメリカでアメリカのメジャーリーグみたいな球場を作りたいということでも、作る場所は日本ですからまず日本のルールを確認するのが大前提なはずですが、そこをすっとばしたのは球団側の落ち度です。

3.特例で使用可能に

この問題については、日ハムが12球団代表者会議で非を認めて謝罪し、来年2023年シーズンは現在のエスコンフィールドの建造のままでの公式試合での使用を認めることで意見が一致したということで特例で使用することが可能となりました。

改修工事については23年オフ、24年オフ期間を目安に行う予定ですが、規定の更新をする方向でも動いていますので、もしかすると現状の広さで継続するかもしれません。

4.やったもん勝ちをどこまで許容できるか

今回日ハム側として問題となったのは、
①施工する前に日本の野球規則を確認しなかった。
②もし15メートルにしたいなら事前に規則の改修を提案する必要があった。
③ファンのため、ファンの声で問題を肯定にしようとした。

球場の規定への疑義や、ファンサービスに問題を転嫁する前に先にやるべきことをしなかった球団側に問題があるのはもちろんですのでそこは反省しないとまずいです。

またこの問題も無条件でクリアとなると、やったもん勝ちとなってしまうと今後影響を与えかねないため、改修工事はもしかすると規則変更が適応された場合工事をしなくて済むので、別の形で今回に限りの罰則は必要だとは個人的には思います。

5.見る人や選手のために、アップデートは必要

ただ日ハムの意見も大切でプロスポーツは観客が見に来てこそなので、いつまでも古いルールではなくアップデートが必要だと思います。

日本人はルールを守るのは得意な反面、ルールを改正するのはとても時間がかかる。
古き良きを重んじる人、ルールを変えると不利益を被る人が一定数いるため変化をさせないために尽力を尽くす人が多い。

今回みたいな抜け駆けに近い内容で相手が得して良かったというより自分が損したということが嫌なのが日本人に多い特徴。
なので今回のように特例がでてしまうとなぜあっちはよくてこっちはダメなんだと並行を求める傾向が強くでます。

ですがプロ野球のように歴史が長いからこそ、マンネリ化を防ぐためにより観客が来たくなる仕組み作りは大事だと思います。

だからこそルールに乗っ取るのは大事ですが、何十年も前に作られたのであれば時代に合わせ変えていく柔軟性があっても良いと思う出来事だとしみじみと感じました。

80~90年代のパリーグの閑古鳥が鳴くくらい観客が入らなかった時代も知っているので、今観客が入るようになった現状を見て企業努力をされているとわかるからこそもっと盛り上がったら1野球ファンとして嬉しい限りです。

より良いプロ野球になることを切に願います。
ここまで読んでくださりありがとうございました。
ではまた。


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