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読みがえり

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読んだ本のレビュー(書評)をまとめています。雑多な書棚ですが、興味があればどうぞ!※注意🚨紹介している本を一度読んでから開くのをオススメします。限りなくネタバレに近いので笑笑
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#宗教

書評:『世界がわかる宗教社会学入門』橋爪大三郎

書評:『世界がわかる宗教社会学入門』橋爪大三郎

①紹介

社会学者・橋爪大三郎氏による『世界がわかる宗教社会学入門』(ちくま文庫、2006年)を紹介します。私たちにとって宗教とは一体何なのでしょう。日本人が苦手なこの分野。古代から現代にもたらされた遺産を、世界のありのままの姿を広く浅く観察してみませんか?

②考察

・「日本人は要するに、宗教音痴なのです」
→私自身クリスチャンだが、キリスト教の本質を熟知しているわけではない。そして生まれ故郷

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書評:『イスラム教再考』飯山陽

書評:『イスラム教再考』飯山陽

①紹介

イスラム学者・飯山陽氏の『イスラム教再考-18億人が信仰する世界宗教の実相』(扶桑社新書、2021年)を紹介します。私たちが日本のメディアを通して知るイスラム教は本当に平和で穏やかな宗教なのか?気鋭の著者がリベラリスト(と呼んでいる他の学者たち)の嘘を暴き、隠された真実を読者に突きつける一冊です。

②考察

・「イスラム教の教義のありのままの姿を認めることと、全てのイスラム教徒が戦争を

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書評:『改訂新版 共同幻想論』吉本隆明

書評:『改訂新版 共同幻想論』吉本隆明

①紹介

日本思想界のスーパースター(?)吉本隆明による『改訂新版 共同幻想論』(角川文庫、1982年)を紹介します。これを書くにあたり、彼は『古事記』と『遠野物語』に依ったとのことですが、はたして本書は哲学書?宗教書?難しい内容なので理解するのにちょっと骨が折れました。禁忌としての「幻想」から世界認識の方法を探る異色の国家論です。


②考察

・「人間はしばしばじぶんの存在を圧殺するために、

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