黒と紺の中間
電柱にぶら下がってるネクタイ
黒く塗りつぶされたネイル
水たまりがうずくまるビルに立て込んで
銃をかまえた
そんな度胸はなく
影が長く伸びるただの日
黄昏れられるのは平和だからだと
心臓に何も異常がないことを嬉しく思う
星の粒にまで思考がとんで
途切れた水、固まりが黒と紺の中間
皮膚ちょうどにめりこんで、めりめりと込み上げる音
地面が地球が真っ直ぐだったら
この景色はない
ふらふらただよう夜の景色に
私の体だけ、私の思考だけが浮いている
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