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休職日記「生きづらさと共に、長い道のりを今日も進む」

 毎日、自分のネガティブ思考を書き出しては「そんなに悪く考える必要はないんじゃない?」と自問自答する日々を過ごしている。ただ、長い年月をかけて染み付いた考え方の癖はなかなか抜けなくて、本当にこの生きづらさが無くなる日が来るのだろうかと不安になる。

 それでも、ネガティブ思考と向き合うことで、パターンはなんとなく分かってきた。例えば、自己管理ができないと「お前はダメ人間だ」人と会話してると「不用意に発言すると馬鹿にされて傷つくぞ」ぞんざいな扱いを受けたと感じると「下にみやがって許せない!」等々、とにかく捻くれているので、ちょっとした他人の態度が自分を否定しているように感じてしまう。

 劣等感を感じたくないのか、反論されないように会話が変に理屈っぽいのも相手に付き合いづらいと思われる原因だと思う。また、相手に理解されないと感じると「どうせ理解されないなら好き勝手やらせてもらう!」と暴走してしまい、それで色々トラブルを起こしたこともある。そうした自己防衛反応が結果として生きづらくしてきたことも分かっている。

 けど、そんな簡単には変われないのだ。

 自分は「リンゴ」という犬を飼っている。リンゴは元々野良犬で、子犬の時に山で捕まって保健所に収容された。その後殺処分寸前に保護され、紆余曲折あって自分が引き取ることになった。

 もう出会って5年になる、完全室内飼育で一緒に過ごしているが。子犬の時に人に棒で叩かれたのか、今でも人が棒状のものを持っているとブルブル震えてしまう。身に染みついた人に対する不信感はなかなか抜けない。

 保護犬を飼っていると、過去の辛い体験を克服するのがどれだけ難しいことなのか良く分かる。毎日餌をもらって、散歩に連れて行ってもらって、ふかふかのベッドで寝れて、可愛がってもらって、そんな暮らしを5年続けても、まだ人が怖いのだ。

 もしかしたらずっと人に心を開かないのかな、そう思った時もある。でも、ある日散歩の準備をしていると突然リンゴが吠えてぐるぐる回るようになり、嬉しいと感情表現をするようになったのだ。

 リンゴを飼って学んだ一番大きなことは、全く変化がないと思っても。愛情を持って忍耐強く付き合うことで、少しづつ変化はしていくこと。

 だから、ネガティブ思考からなかなか抜け出せないと思っても、リンゴと同じように、水面下で少しづつ変化は起こっているはずだ。

    もしかしたら、数年経たないと変化を実感できないかもしれないけれど、辛抱強く、もっと適応的な考え方ができないか、自分を信じて対話を続けるしかない。

 まだまだ道のりは長いのだ。


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