【売れるマーケ】神の力をお借りしろ!
何をふざけているのか?
と思われるかもしれませんが、非常に真面目な話です。
かなり突拍子もないアイデアなのですが、
集客の可能性は大です。
商店街の一角、お店の敷地内に「神社」を作るのです。
小さな祠(ほこら)と、赤い鳥居を建て、
毎日、神に祈ります。
といっても、祈ってお店が繁盛するわけではありません。
その神社を建立した理由や、
祀っている神さまの逸話などを吹聴し、
口コミを広めます。
広がるうちに、神社のご利益がひとり歩きして、
噂が噂を呼び、お参りする人が増えます。
いまでは権威ある神社・仏閣も、
元は村人が信仰する対象が欲しかっただけで、
作られたものも数多くあります。
自分たちの手で、作られています。
おばあちゃんの原宿・巣鴨の「とげ抜き地蔵」も、
その言い伝えの出所は定かではありません。
明治の初めに、
東京府にあったお寺が巣鴨に移転したところから、
言い伝えは始まっています。
当時の住職が、お堂の建設費や檀家を
どうやって確保するかを考えました。
そこで、縁日の日を多く作り、参拝者を集めるために、
露天商を呼び、賑やかさを演出したのです。
さらに、お寺のご利益を広めるために、
「とげ抜き地蔵」の話を作ったようです。
「昔、女中があやまって針を飲んでしまい、
苦しんでいたところ、その夜中、枕元に僧侶が現れ、
御弊(ごへい)を飲めば直る、と言って消えた。
言われた通りにしたら、
なんと語弊に針が刺さって出てきた、と言われている」
そんな話を広めることで、“集客”に成功したのです。
その後、地蔵の体を布で拭くと患部の痛みが取れる、
という言い伝えとなり、現在でも、縁日の日になると、
地蔵の前に行列ができるのです。
信仰とは、元来勝手な思い込みから始まっています。
信じる心さえあれば、その出自など問題ではありません。
現代にも、勝手に作られた神社があります。
「貧乏神神社」
元銀行マンの男性が、自分で作った貧乏神を祀って、
「貧乏神神社」を名乗ったところ、
いつの間にか噂が広まり、
バスツアーまでやって来るようになりました。
「貧乏神出ていけ!出ていけ!出ていけ!」
と叫びながら、
御神木をビン棒で3回叩き、さらに3回蹴とばせば、
貧乏がどこかへ行ってしまう、
ということになっています。
こんなバカバカしいとも思えることでも、
“大きな集客力”を持っているのです。
宗教法人などという、
怪しいものを作ってはいけません。
しかし、信仰の対象を作ることは自由です。
神社を作って、“集客”を祈願してみましょう。
かなりゲリラ的戦略なので、
熟慮した上で実行してください。
責任は負いかねますので。