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親の言うことなんか、聞くな!

親離れできない大学生が増えているという。「困ったことは親が助けてくれる」「お金が必要なら、親が援助してくれる」と、甘えた大学生が多く、親も甘やかしている。

そのことと関係があると思うのだが、最近は親子の関係が、より密になっているようにも見える。どう見ても20歳を超えている子どもと親が、仲良くショッピングや食事を楽しんでいる光景をよく眼にする。母娘のみならず、父娘、母と息子、家族みんなで。親と仲良くしている子どもは、親の言うこともよく聞くらしい。

「親子が仲良くしているのはいいことじゃないか」と思う人もいるだろうが、ハッキリ言って、私は気持ち悪い。

年齢的には、友だちや恋人と一緒にいることが多いはず。親から離れて、別の世界で視野を広げる時期である。親と一緒にいることが煩わしくなってくる年齢でもあり、言うことも聞かなくなる。

仲良しをやめろと言っているのではなく、巣立っていかなければならない時期であることを自覚して欲しい。学生であることで、まだ甘えがあるのかもしれないが、精神的には自立しなければいけない。

学費や生活費は援助が必要だが、それ以外のことは、すべて自分ですべきである。問題が起これば自分で解決し、お金がなければバイトをする。高校を卒業すれば、働いて経済的にも自立している人も多い。そんな人たちと自分を比べてみて、何でも親に頼ることは恥ずかしい、と思うくらいでないといけない。

それが、自立心。自立心がないから、親とベタベタすることに抵抗がない。こんな大学生が社会人になろうとする時期には、さらに気持ち悪い現象が起こる。

企業による、親を対象とした就職説明会がある。親が自分たちで納得した企業に、子どもを入れたがるという。子どもも親の奨める企業に入ろうとする。なぜ、自分で決められないのか。自分で決めたいとは思わないのか。

それだけではない。結婚相手を探す時にも親が出てくる。親同士が代理でお見合いをしてから、自分たちが気に入った相手と自分の子どもを合わせるという。この国はどうなるのか、とさえ思う。世の中の流れだから…で、済ませるわけにはいかない。

大人になって社会に出るということは、すべての責任を自分で負わなければならない代わりに、自分の意志で自由に生きていけるということでもある。大学生という時期は、その準備期間なのである。

ちょうど同世代の子を持つ親として言いたい。大学生よ、親の言うことなんか、聞くな! 大人になるために、自分の意志で行動しろ!

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