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【繁盛戦略読本】『ビジネスアイデア発想源』

ビジネスアイデアは、どこにでも落ちています。

すべて刈り取られたように見えるマーケットでも、
落ち穂のように、必ず落ちているものです。

それに気づくかどうかは、
注意力・観察力・洞察力の鍛え方次第。

その方法を私がお教えします。

■高齢者を気遣う旅館。

ある旅館の話ですが、
あまり量を食べることができない高齢者のために、
質を高めた少量の食事を
用意しているところがあります。

普通の旅館なら、
「残してくれてもいいから、
 同じものを出した方が手間がかからず良い」
と考えるのです。

しかし、お客さまの立場では
“残す”ということに気を遣ってしまいます。

この旅館の考えたことは、
非常に手間のかかることですが、
お客さまの目線で考えた
商品創りの好例だと言えます。

いろんな業種で、
こういった対応はできるのではないでしょうか。

■プロのパートタイマー。

世の中には、プロのパートタイマーがいます。

正社員以上に仕事ができる“おばちゃんたち”のことです。

きめ細かな心配りもできます。

給料も安いのに、一生懸命にテキパキと仕事をこなし、
お客さまからも信頼され、同僚からも慕われています。

スーパーやファミレス、どこにでもいます。

やる気のない正社員はクビにして、
おばちゃんたちの給料を上げてみてはどうでしょう。

他からおばちゃんたちを
ヘッドハンティングするのも良いでしょう。

こうしたおばちゃんたちがいるだけでも、
お店の付加価値が高まるのではないでしょうか。

■心遣いがファンを創る。

あるスーパーの一角に、
近隣農家の野菜を販売しているコーナーがあります。

農家で包装し、手数料をスーパーに支払う方式です。
だいたいが100円です。

その中の一軒は、
野菜を包装した中に1枚の紙を封入しています。

その野菜の効用と食べ方が書かれています。

あまりキレイとも言えない字で、
コピーしたものですが、
ついついこの方のものを買ってしまいます。

新鮮さも量も他の方と変わりません。
ならば、この“小さな心”を買いたいと思います。

■ひとりで2つの消費パターン。

昔、たまに行っていたうなぎ屋さんでは、
一番安い「うな丼」をよく食べていました。

安いからといって、手を抜いているわけではありません。

価格以上の美味しさがあったから、食べていたのです。

でも、女性と行く場合は、高いセットを注文していました。

これもまた、高いなりの納得の美味しさがありました。

ここで、憶えておいて欲しいのは、
ひとりのお客さまでも、
さまざまな来店シチュエーションがあることを。

普段は安いものを食べていても、
“ここぞ”という時は、高いものを食べるのです。

つまり、ひとりのお客さまの中に、
2つの来店パターンがあるのです。

これは、重要です。

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