【売れるマーケ】当たり前のことをわざわざ伝える。
あるラーメン屋さんは、いつも行列ができ、大繁盛です。
その秘密は、「ベジとんスープ」。
PRのキーワードとして、宣伝コピーにも使われています。
「野菜ととんこつのダブルスープが、美味しさの秘密」
だそうです。
このキーワードが、繁盛を手助けしています。
実は、とんこつだろうと鶏ガラだろうと、
スープづくりには、野菜が欠かせないのです。
動物系だしの臭みを消す働きと、甘みを出すためにも、
ほとんどのラーメン屋さんでは、野菜を入れています。
そんな当たり前のことを、
わざわざお客さまに伝えているのです。
それは、
これまでお客さまが野菜を意識していなかったので、
何か新しいことのように聞こえるからです。
このお店が他店と少し違うのは、
野菜スープととんこつスープを別々に作り、
それを合わせて使うことです。
それが、ダブルスープという表現になっているのです。
一般的には、一緒に煮ています。
別々に作ることが差別化だ、と言えなくもないのですが、
別々にする方が美味しい、というわけではありません。
つまり、野菜を使うことに変わりはなく、
ラーメンづくりでは常識なので、
当たり前のことを言っているに過ぎません。
しかし、お客さまには、
これまでに無かった“新しいこと”のように聞こえます。
ウマい表現だと思います。
このように、業界では当たり前のことでも、
一般の人は知らない場合があります。
そこをわかりやすく教えてあげることが、
新しい発見になるのです。
材料は何を使い、どんな調理法で、どんな手順で、
何に気を遣っているのかを教えてあげると、
お客さまは驚き、感動します。
極端なことを言えば、ごく普通の味だとしても、
詳しく説明することで、その料理へのこだわりが伝わり、
美味しいと感じていただけるのです。
知らなかったことを知ると、知識欲が満たされ、
食欲にプラスされるので、
70点の料理が85点に感じられるということです。
15点分の満足感を上乗せするためにも、
“知識”を提供することは大切です。
お客さまには、
より多くの情報を提供するように心がけてください。
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