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医療も介護も福祉も、その先に「人」がいる | 山形訪問記2023

11/22-24と二泊三日で山形に行ってきました。景色も食も酒もどれもステキでしたが、なんといっても人と想いが本当に素晴らしかった、そしてそんな皆さんと出会えたことがサイコーでした。あぁ、素晴らしき山形でした。

旅の記録とともに振り返ってみます。



初日は寒河江市へ

今回は、11//22に寒河江さがえ市の社会福祉協議主催の講演会と、翌23日に山形県在宅医療推進フォーラムでの基調講演という2つの機会を頂戴しての山形訪問です。

まずは高速バスで郡山へ。
で、郡山からは山形まで一気に新幹線。


車窓から
ホテルから


山形駅近くのホテルにチェックインして少し休んだら、初日の会場である寒河江市へ電車で移動です。夕方の電車だったので、下校する高校生でホームも車内もびっしり。30分ほど電車に揺られて寒河江に到着。

余談ですが、寒河江方面の電車、「寒河江・左沢」と表記されていて、なんて読むのかなとググったら「あてらざわ」と読むみたいで、Google先生には「難読地名として有名です」とありました。勉強になりますw

寒河江に着くと、あたりはもう真っ暗。
今回、私を呼ぶにあたり組織内や上司を説得するの大変であったろう、今回の最大の立役者、寒河江市社会福祉協議会の大岡さんが駅まで迎えに来てくださりました。何から何まで本当にありがとうございます。

大岡さん、以前は北海道にお住まいだったとのことで、その際に「福祉とデザイン」について調べていて、当時私が担当していた「いわきの地域包括ケア igoku(いごく)」をたまたま見つけてくださり、今回お声がけされるに至ったということでした。何年にもわたっての今回の出会い、本当に感謝しかありません。大岡さんの北海道時代のステキなウェブのステキな記事はこちら↓


福祉とデザインに高い関心をお持ちなだけあって、見てください、今回の研修会のチラシ!大岡さんによるものです。社協スタッフが制作したチラシとは思えない、デザインクオリティ!


大岡さんの手による今回の研修(講演)会のチラシ


会場である寒河江市ハートフルセンター に着き、主催者である寒河江市社協の事務局長とご挨拶したのち、会場をちょっとのぞくと、

事前にお送りさせてもらっていたフリーペーパー「紙のいごく」のバックナンバーがずらりと並べられていました。平日水曜、しかも「いい夫婦」の日の夜6時半にも関わらず、40-50人の方々がお越しくださいました。


ステキな会場


『おもしろがりながら、うみだす 居場所とつながり』

今回頂戴したお題は『おもしろがりながら、うみだす 居場所とつながり』。寒河江市では有志の皆さんで「居場所づくり」の機運が高まっているとのこと。場が持つチカラのいわきでの実例をお話しすることで、寒河江の居場所づくりの後押しになればと思い、igokuの話に加え、立ち上げから現在まで関わっている「みんなのお勝手 いつだれkitchen」の話をすることにしました。

いつだれkitchenをより知りたい方はこちらもどうぞ。


私が一方的に話すだけの研修会とならないように、前後半にわけて、前半にigokuの話をしたら、隣同士の方と感想を話し合ってもらい、後半にいつだれkitchenの話をして、また隣同士の方々で話し合ってもらう形式を予定していたのに、、、

信じられないほどの時間オーバー、、、、

やっちまった、、、、

皆さんが感想やこれからの寒河江について話し合う時間がほとんどなくなってしまった、、、

なんのための俺の話だったんだ、、、

寒河江の皆さん、本当に申し訳ありませんでした。

気を取り直して、研修会後に皆さんと名刺交換したり、ちょっとお話をさせてもらいました。寒河江の皆さんだけでなく、山形市の市職員や社協/包括支援センターの方々、更になんとなんと、寒河江市の副市長もお越しくださっていました。平日水曜の夕方6時半スタートでしたから、それに間に合うように山形市はじめ寒河江以外からも多くの方が来てくださったのかと思うと、とてもありがたく思いました。

大岡さんから後日送っていただいたアンケートの感想が本当に嬉しい内容ばかりでした。俺の話が時間オーバーしてしまい、しっかり皆さんと質疑応答や意見交換できなかったのが申し訳ないことこの上ないです。是非、また次回、寒河江にリベンジしに行きつつ、今度は皆さんと一緒に寒河江の街を歩きながら、よりよい暮らしを考えていけたらなぁと既に妄想しはじめていますw。

<寒河江でのアンケート>


夜は、東北芸術工科大学 の先生方とご一緒させていただきました。詳細は、山形の旨すぎる日本酒のせいでほとんど覚えていませんがw、超盛り上がったことだけは心に残っています。


二日目は山形県在宅医療推進フォーラムへ

翌日は山形市の 山形ビッグウィング で「山形県在宅医療推進フォーラム」。なんとこのフォーラム、今回が記念すべき第1回目!そんな歴史的第一歩目の基調講演、北海道のささえるクリニック岩見沢の永森 克志 先生は完璧でサイコーのチョイスですが、もう一人が俺ってどういうことなんだ?!と当日になって不安と葛藤が高まっていきました。

永森先生と俺という座組みがバグってますw


ぬくぬくやって来た俺も悪いが、お声がけくださった担当:五十嵐さんの所為でもあるwと開き直って話をさせてもらいました。

先にお話をされた永森先生のご講演が本当に素晴らしくて、メモを取るスピードが終始追いつきません。

・正しくあるだけでなく、「楽しく」あること。
・ナナメのつながり/関係性
・半径5mのハッピー(手の届かない、ちょっとだけ先の幸せを)

金言/パンチラインの数々に、座ったままノックダウンされていました。

北海道のささえるクリニック岩見沢の永森 克志 先生
山形県内各地から集まられた医療介護の多職種の皆さま


午後も山形県内各地から、医師をはじめ医療/介護の多職種の方々によるシンポジウムが行われ、「これが本当に初めて開催された規模とクオリティかよ」と驚きました。山形、素晴らしすぎますよ。

座長を務められた 奥山 慎一郎 先生、伊藤 順哉 さん、奥山 哲さん、神保 康佑 さん、お声がけくださった五十嵐絵美さんはじめ、フォーラム開催のコアメンバーの皆さまには感謝しかありません。本当にありがとうございました。

永森先生とコアメンバーの皆さん


医療/介護/福祉の解像度が上がってきている

初日の寒河江では「つながり」というお題を頂戴していたので、igokuいつだれkitchen の話をしようと資料を整えました。

二日目は「在宅医療」推進フォーラムだったので、igokuと現在担当しているいわきの医(いわきの地域医療) の話をしようと思っていたんですが、、、

先にご講演された永森先生の話がとても素晴らしく、また会場の雰囲気や参加されている皆さんの様子を見て、急遽、地域医療の話ではなく、前日と同じくいつだれkitchenの話に変更しました。

俺の気が変わったといよりかは、会場の雰囲気と熱気が俺の講演内容を変えさせてくれた感じです。当然ながら、地域医療も医療と介護の連携も今後ますます超重要です。

でも、医療の先に、医療と介護の連携の先にあるのは「人」であり、「暮らし」であり、「人生」であり、その集合体としての「地域」です。

「医療も"医療と介護の連携"もそれ自体は目的ではなく手段である」ということを、山形の参加された皆さんは既に分かっていらっしゃる。だから、より根源的な人、つながり、地域という文脈で話をしようと思いました。


今回の講演の俺的「6つのキーワード」
壁を嘆くのではなく、上に立って、分断されている双方に伝えていくバリュー
壁を嘆き、壊すのではなく、壁自体を面白がる
「何のために/誰のために」という根源的なWhyを考える
「認知症の人」という「くくり」から自分を解放する。
『認知症解放宣言』
「一括り」と「ねばならない」から解放される。
そのために、「自分のこと/家庭のこと」と閉じずにヒラク
いつだれkitchenで感じた「食と場のチカラ」
私たちに必要なのは、強力なリーダーではなく、互いに応援しあう「フォロワーシップ」だと思っています。


山形の皆さんの素晴らしさ。そして、もしかしたら、山形の皆さんだけでなく、少し大袈裟に言えば、全国の皆さんの医療/介護/福祉に対する見方や解像度があがってきていることの現れなのかもしれません。

今回、山形の皆さんとその熱い想いに出会えたこと、本当に感謝です。そして、寒河江でも初めて、山形県フォーラムでも初めてで、実績もない得体のしれない福島県いわき市の一地方公務員を呼ぼうと企画し、上司や組織やらを説得して実現にこぎつけてくださった大岡さんと五十嵐さんには改めて感謝します。本当にありがとうございました。

素晴らしき山形でしたー!


今回の寒河江市での講演の音声とスライドを合わせて動画にしました。興味がありましたら、ご笑覧ください。


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