猪狩僚

福島県いわき市。地方公務員。グッドデザイン2019で、地元のみんなと「いわきの地域包括…

猪狩僚

福島県いわき市。地方公務員。グッドデザイン2019で、地元のみんなと「いわきの地域包括ケア igoku(いごく)」で金賞受賞。でも、というか、だから、出世はできなそう(笑)。どうぞよろしくです。

マガジン

  • igoku本制作過程全文公開

    クラファン達成により制作が決定した「igoku本」。私イガリパートの制作過程を全文公開するシリーズです。

  • そこをなんとか

    • 5本

    GOOD DESIGN2019金賞及びファイナリストとなった「いわきの地域包括ケア igoku(いごく)」を手掛けた、ローカルで、クリエイティブで、フリーランスな奴らが、withコロナの時代を1mmでも楽しくすべく、満を辞して、結成したオモシロ集団「そこをなんとか」。我ら「そこなん」の考え、日々のアクションなどを発信していきます。

最近の記事

週末、バスが走らない⁈ これは社会全体の問題だ。

4月から東京で大学生活をスタートさせる長男の新生活の諸々で、金曜の夜に東京に行って、土曜の夕方帰ってきました。電車で行ったので、いわき駅から自宅まではバスで帰ろうと思い、最近地元バス会社が導入したバスロケーションサービスアプリを使って、バスの時刻を調べようと検索しても「該当する路線が存在しません」と表示されます。 普段からバスを利用しているので、「いやいや、路線は存在してるし」と突っ込みながら、何度検索しても同じエラーが出るばかり。そうこうしているうちに、いわき駅に着いたの

    • 我が2人の自閉症児の夏の話 2023 | 世界自閉症啓発デーに寄せて

      もうこのnoteでもいくつかのエピソードを書いているが、私には2人の自閉症児がいる。4人いる子どものうちの三番目(11歳・男の子)と四番目(9歳・女の子)だ。二人とも地元の支援学校に通っている。 このnoteテキストは2023年の8月に起きた話を同年9月ぐらい書き始めて、書き終わることなく、ずっと宙ぶらりんのまま半年以上放置していたもの。それを、世界自閉症啓発デーの前日である2024年4月1日の夜に、酒をちびちび飲みながら、翌日の啓発デーになんとか間に合わせようと再びテキス

      • 九州で感じる"つながるチカラ"

        木曜-金曜と鹿児島県出水市 に行ってきました。この前の9月に鹿児島市で講演させていただいた公立文化施設協会九州支部のアートマネジメント研修で出会い、飲み、語らった C-WAVEネットワーク協議会の第102回定例会で話をする機会を頂戴しました。 研修テーマは「ホール/劇場にできること 〜地域の他団体との連携〜」で、講演のトップバッターは、なんとなんとの 米良美一 さん!ご実家である宮崎県西都市を中心に、学校への読み聞かせのアウトリーチを展開されているとのことで、実際に読み聞か

        • 今日が一番若いのだ

          「いい歳をして」 「いい歳した大人のくせに」 「いい歳してみっともない」 皆さんも耳にしたり、思ったりしたことはあるだろう。 先々週46歳を迎えた「いい歳した」私が、世の「いい歳した」みんなを代表してカミングアウトしよう。 いくつになったって、世の中、全然分からないことだらけだし、初めてで戸惑うことばかりだ。 親の介護だって、子の学校のことだって、みんな初めてのことばかり。 そりゃそうだ、人生は一回きりなんだもの。 「いい歳した大人なんだから、しっかりしないと」と、

        週末、バスが走らない⁈ これは社会全体の問題だ。

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        記事

          思い込んで、楽しむ | 我が家の自閉症児は、問題ではなくアーティストである

          敬愛してやまない、シルバーウッド の下河原忠道アニキが 、私がigokuを担当していた 時代にいわきにお越しいただいた際おっしゃられていた 「アングルシフト」というパンチライン/魔法の言葉は、当時も今も胸に残っています。 たびたび触れていますが、我が子の三番目と四番目の子たちは自閉症で言葉によるコミュニケーションが取れません。同じ親から生まれた自閉症の二人でも当然、障がいの程度も、こだわりも、性格も全く異なります。(ダカラ,ショウガイトヒトククリニスルノハチガウトオモ

          思い込んで、楽しむ | 我が家の自閉症児は、問題ではなくアーティストである

          医療も介護も福祉も、その先に「人」がいる | 山形訪問記2023

          11/22-24と二泊三日で山形に行ってきました。景色も食も酒もどれもステキでしたが、なんといっても人と想いが本当に素晴らしかった、そしてそんな皆さんと出会えたことがサイコーでした。あぁ、素晴らしき山形でした。 旅の記録とともに振り返ってみます。 初日は寒河江市へ今回は、11//22に寒河江市の社会福祉協議主催の講演会と、翌23日に山形県在宅医療推進フォーラムでの基調講演という2つの機会を頂戴しての山形訪問です。 まずは高速バスで郡山へ。 で、郡山からは山形まで一気に新

          医療も介護も福祉も、その先に「人」がいる | 山形訪問記2023

          『人生すごろく』で、人生の最期も、働き方ももっとよりよく!

          どの領域も人手が足りない!医療介護福祉分野の仕事をしていま。この領域ではコロナの前からずっと「人手不足」が叫ばれていました。そして、その叫びは年々、大きく深刻になっており、これからもどんどん大きく深刻になっていきます。 が、今や人手不足の先頭バッターだった医療介護福祉だけでなく、多くの領域で人手不足が叫ばれています。そこで少し調べてみたのが、添付画像の一枚目。2022年度の福島県内での求人求職データです(ここからデータ取ったけど、違ってたらゴメンナサイ ) 青のバー

          『人生すごろく』で、人生の最期も、働き方ももっとよりよく!

          ご縁を育み、人生を彫る | 小瀧勝平

          いわきの医療や介護、福祉の動きを伝えるメディア「いわきの地域包括ケア igoku(いごく)」が、年に数回発行するフリーペーパー「紙のigoku」.最新号vol.13は、いわきの地域医療を特集した。 表紙は、いわきの医師不足の解決を優先課題に掲げる内田広之市長。趣味である剣の胴着に身を包み、正面を見据える。 この撮影をするのに道場を貸してくださったのが、「雄心舘」舘主の大谷賢二先生。ある日、大谷先生から連絡があった。 「イガリさん、是非ご紹介したい方がいるんです。いわ

          ご縁を育み、人生を彫る | 小瀧勝平

          人手不足に対する3つのアプローチ

          「全国公立文化施設協会九州支部 アートマネジメント研修会」で事例発表と パネルディスカッションへの参加にお声がけいただき、 9月27日から29日まで鹿児島に行ってきました 。 1日目は ・兵庫県立芸術文化観光専門職大学 藤野一夫 副学長による基調講演 ・東九州で公立文化施設間での連携を30年以上にわたって続けている cwave ネットワーク協議会による事例発表 ・続いて広島県及び廿日市文化ホールウッドワンサクラピアさんによる広島県内の文化施設連携による文化芸術の地域住民

          人手不足に対する3つのアプローチ

          「飼うなら最後まで」を個人からコミュニティへ | 高齢者とペットの共生に向けて

          この5月から保護猫を飼い始めた。 役所で数少ない仲のいい先輩が動物愛護のセクションに異動となり、保護猫の多さや実情を知ったのがきっかけだ。 市のHPに掲載されている譲渡情報を家族で見て、実際に保健所へ行き、一匹の子猫を新しい家族として迎え入れた。 うちには二人の自閉症児がいる。11歳の次男と8歳の次女だ。二人とも話すことができない。新しい家族が加わったことで、そんな彼らにも変化が見られている。特に、次女より自閉症の程度が重い次男に、より顕著に変化が現れているように見える。

          「飼うなら最後まで」を個人からコミュニティへ | 高齢者とペットの共生に向けて

          灯火を渡していくことで | 大磯訪問記2023

          昨年、関東で高齢者福祉に携わっている有志の方々が、私がかつて手掛けていた「 igoku(いごく)」というプロジェクトの聖地巡礼みたいな感じで、我が街:福島県いわき市を訪れてくれました。 その時のツアーの様子は↓こちら ホーム&アウェイ方式?! そのツアーメンバーの中に、神奈川県大磯町で介護のケアマネ事業所をされているお二人がいらっしゃっいました。 お二人から、「大磯で月に一回、お寺で”夜の保健室”という取り組みをしているんですが、是非一度お越しください」とお誘いを何度

          灯火を渡していくことで | 大磯訪問記2023

          ”夢中”な行政マンを!

          「夢中は、頑張るに勝つ」という言葉を聞いたことありますか? 人類初の有人動力飛行はライト兄弟ですよね。小学校のときに、偉人伝記シリーズのマンガで読んだ記憶があります。 でも最近知ったんですが、全く同じ時期に、アメリカ陸軍が軍の威信をかけて、膨大な予算を投じ、スタンフォード大学の頭脳明晰な人材を集めて、人類初の有人動力飛行にチャレンジしていたそうです。 ライト兄弟は、大学にも行っていない、自転車屋を営む、名もなき兄弟。投入したリソースは、ヒトもモノもカネも陸軍が圧倒してい

          ”夢中”な行政マンを!

          自閉症の我が子、11歳でトイレができた!

          私には2人の自閉症児がいます。4人いる子どもの三番目と四番目の子たちです。 三番目の次男は、四番目の次女と比べると、自閉症がちょっと重く、発語は全くありません。言葉によるコミュニケーションがないこと、そして、彼が何を考えているのか、なにをしたいのかを知ることができないのは、親として困ることもあるし、ときに悲しく思うこともあります。 コミュニケーションのほかにもう一つ悶々としていたのが「トイレ」。四番目の次女は支援学校に通ったタイミングぐらいで小も大もできるようになりました

          自閉症の我が子、11歳でトイレができた!

          「健常者/障がい者」ではなく、「健常(状態)/障がい(状態)」と流動的にとらえる

          たまに書いたり、発信したりするが、我が家には2人の自閉症児がいる。彼らはいわゆる障がい者であり、先天的な障がいだ。 仕事では、かつて「いわきの地域包括ケア igoku(いごく)」という高齢者福祉のプロジェクトを手掛けていた。福祉とは縁もゆかりもなかった、福祉の外側から、高齢者の皆さんが集まる集会所、医療介護の専門職の勉強会など現場へ直接足を運びながら、話を聞き、教えてもらい、感じ、考えたりしながら、Webやフリーペーパーで発信し、直接体験型のイベントなども企画してきた。

          「健常者/障がい者」ではなく、「健常(状態)/障がい(状態)」と流動的にとらえる

          ストーリー>プロセス>デザイン | 物語とプロセスで輪を拡げる

          行政にこそ「デザインの力」を。 ずーっと思ってきたし、 (近しい周囲には)ずーっと言ってきました。 だからというわけではないですが、最近、私の身近な部署のデザインがステキになってきたケースが増えてきた気がします。 職員自らが手がける資料もいい感じだし、大型案件はきちんと外部のデザインの力を使っている。いずれにせよ、職員のデザインに対する重要性の理解や意識が高まったきているからだと思います。いいことです。 ところが、反応が思った感じではない。(と俺は感じる) 今回は、この

          ストーリー>プロセス>デザイン | 物語とプロセスで輪を拡げる

          「ルポ 死亡退院 〜精神医療・闇の実態〜」を観て

          Eテレで2023年2月25日放送された「ETV特集 ルポ 死亡退院 〜精神医療・闇の実態〜」。放送後に、民放各局も後追い取材-放送するなど反響の大きかったこの番組。4月中旬に再放送されたことに伴い、NHKプラスでも一週間観れるようになったので、視聴期間ギリギリの4月14日の夜に観ました。 一視聴者である私がなにも言語化する必要はまったくありませんが、これからの自分の働き方や少しおおげさに言えば人生にも関係がありそうなので、備忘録的に、自分に向けてメモ代わりに、番組を観ての思

          「ルポ 死亡退院 〜精神医療・闇の実態〜」を観て