見出し画像

X プロジェクトのお話し#12

世の中には不思議な形をしているけれど、実はそれ単体で構造的に強い形があります。そうした形の純粋な力強さにいつも心惹かれます。

都内に計画しているアーティストの自邸で、自宅を美術館のように、建物自体も美術品のようにしたいという要望でした。形の持つ純粋な力強さは彫刻やオブジェにどこか通じるものがある、、、と、Xの形を持つ住宅を考えたのです。

建物の構成は単純で、「X」の下側の三角は外部になっていて、屋外のアートを展示したり、バーベキューなどをできるようにしてあります。将来お子さんが生まれたり、展示のスペースがさらに必要になった際には、部屋にすることもできるように計画しています。

画像1

上側の三角が主な居室スペースで、LDKとロフト上の寝室や書斎が設けられています。普通の壁と違いナナメの壁がせりあがっていくので、その壁越しに下を覗くことができ、まるで浮いているかのような浮遊感のある空間になります。斜めの壁は緩い勾配なので、棚をつけたり、壁を建てたりして自由にアートを展示することができるのです。

画像2

僕の計画する建物は、奇抜な形の建物が多いように見えますが、奇抜な建物をつくろうと思ってやっているわけではありません。クライアントの要望やを叶えて形にしていくと自然と導かれていくのです。クライアントは千差万別、敷地や予算も相まって毎回それを実現するのはとても困難です。ほとんどの建物はそれを四角く作って無理やり押し込もうとするから妥協が必ず生まれる。でも妥協することなく全部叶えていきたい。そうすると壁が斜めになったり、床に段差ができたりするわけなのです。

こうして一風変わった家の計画が進んでいます。皆が本当に楽しんで進んでいて、愛されて生まれてくるこの家はきっといい家になるはずです。

#デザイン
#ライフスタイル
#創作
#私の仕事
#建築
#家庭
#建築家
#マイホーム
#家づくり
#理想の家づくり
#家づくりの前に
#igarchitects  


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?