見出し画像

木造と鉄骨造とRC造

建築に関わる仕事をしていない人には多分違いがわからないだろう。
日本の建物はほぼすべて、このどれかにカテゴライズされる。住宅も、マンションも、でっかいビルも、犬小屋も、イナバの物置も。  

では、何がどう違うのか?
自分の家は何造で建てるのが一番いいのか?
今日はそれについて書こうと思います。

木

木造(Wood造)                
木造は骨組みを木をメインで使う構造で、軽くて、手を加えやすいが耐久性が少し低い
日本に昔からある構造で、住宅くらいの規模はかなりの割合でこの構造ではないだろうか。メリットは何といっても3つの中で最も安価。重量も軽く、リフォームするときに構造体による制限が少ないのも特徴。一方で耐久性が他の構造に比べると低い場合が多いほか、火災や虫などの 影響を受けやすい。    

画像2

鉄骨造(Steel造)
鉄骨造は骨組みに鉄を用いる構造で、シャープなデザインで大空間をつくれるが、木造より重くて、融通が利きづらい。価格は木造より高くコンクリート造よりは安い。工場や倉庫などの大空間をつくるのに適しています。また工場で部材をつくって現場で骨組みを組み立てるので、木造などと違って、その場での改造や、リフォームの時構造体が邪魔で制限が出やすいのです。一方、職人さんのスキルによる影響を受けにくい特徴があります。ディテールが繊細でシャープな建物を作るのに適している傾向があります。  

画像3

コンクリート造(Reinforced-Concrete造)
骨組みをコンクリートでつくる構造で自由な形状をつくれるうえに、気密性や防音性能に優れるが、重くて、つくるのに時間がかかる。安藤忠雄の建築が有名ですね。形の制限がなく、曲面やデコボコなど自由な形状をりやすい構造。コンクリート打ち放しの壁や質感が好きという人もいますね。あの質感はほかの構造では真似できない特有のものです。ほかの構造と比較して気密性や防音性能に優れる反面、工期が長くなる傾向があり、費用も高くなる傾向にあり。また建物自体の重量が重くなるケースが多く、地盤の状況によっては適さない場合がある。

住宅を建てる際には費用や地盤状況などを加味して選ぶ必要があるのだが、ここに書いているのは、構造体だけを比較したもので、実際建物を作る際には、デザインやメンテナンス性、防火性能など評価軸が多岐にわたり、それらを総合的に評価して構造を決定する必要がある。

例えば、木造や鉄骨造は骨組みだけなのであとから壁を貼らないと、建物として成立しないが、RC造は骨組みと壁がセットでつくれるので、鉄骨造よりRC造の方が少ない工程で済むので安く済む場合がある

とか

都内など建物がたくさん立っている地域で建物を建てる場合、法律によって高い防火性能を求められる場合があります。その場合は木造でつくるより、RC造の方が性能の確保が容易で安く済む場合がある

とか

建築家によって得意不得意があるし、木造に比べて鉄骨造やRC造は、難易度が高く、設計士や現場監督、職人さんにも知識や技術を求められる

などなど、別の評価軸が入るとより優れている構造は何なのか、その都度 総合的に判断が必要になるのです。なので、建築士さんに要望をお伝えして、適した構造体を選定してもらうことをお勧めします。

#デザイン
#ライフスタイル
#創作
#私の仕事
#建築
#家庭
#建築家
#マイホーム
#家づくり
#理想の家づくり
#家づくりの前に
#igarchitects  

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?